決算行政監視委員会第三分科会(厚生労働)
平成18年6月5日
○ 市村分科員 民主党の市村でございます。
三十分いただきまして質問をさせていただきます。
今、泉委員の方から、大臣が大変すばらしい答弁をされたということでありましたけれども、実は私も、ことしの三月一日ですけれども、予算委員会の分科会、第五分科会だったと思いますけれども、大臣と議論させていただいたことを覚えています。
そのときに、私は、社会的入院のこと、療養病床のこと、いろいろお尋ねしました。また、介護三施設のこともお尋ねして、そのときに、大臣の方から率直に、多少もごもごしたこともあったというようなお話もいただいて、私はあのとき、いや、すばらしいな、こういうことを素直にさらっとおっしゃる大臣はすばらしい、このように思ったことをよく覚えています。
そのときにいろいろ積み残した課題もありまして、きょうはそのことについていろいろ議論をしたいと思いますが、きょうはこうやって近いから私は本当に言いやすいんですが、あのときに私は高優賃というものを議論したのを、大臣、覚えていらっしゃいますか。
○ 川崎国務大臣 ちょっと、はっきり聞き取れなかったな。(市村分科員「高優賃でございます。高齢者優良賃貸住宅について議論したのは覚えていらっしゃいますか」と呼ぶ)
しっかりとは覚えておりません。当時、十四、五人、質問を三十分置きに受けたと思いますので、しっかりは覚えておりません。
○ 市村分科員 そうですよね。ですから、多分、高優賃も覚えていらっしゃらないと思いますので、しばらく、大臣、事務方の皆さんと議論させていただきますので、よく聞いてください。私は大変怒っておることがありまして、その怒りをぜひとも大臣にも共有していただきたいと思っています。
と申しますのも、ことしの三月三十一日になりまして、突如として、厚生労働大臣の告示の特定施設の中で、高優賃ならぬ高専賃というのが出てきました。よくよく調べますと、これは去年の十二月ぐらいからこの議論をしていたんですね。どう考えても、私がこの間の質問の趣旨から考えたら、高優賃のことを議論していたら、実は高専賃という議論をしていますということが当然出てこなくちゃいけないんですよ。にもかかわらず、一言も高専賃のことを何にも言わない。事前の、あれだけたくさん官僚の方が来られて、毎回毎回あんなにたくさん私は来なくていいと思っているんです、来られて、いろいろ議論させていただいて、こっちも時間をかけた、官僚の皆さんも時間をかけている、お互い貴重な時間です、そのときに何で高専賃のことが一言も出てこないんですか。御答弁お願いします。
○ 磯部政府参考人 委員と私どもの職員のやりとりは、ちょっと十分承知していませんが、確かに、高専賃の中に高優賃があって、基本的に多分、類似と思ったんではないかというふうに思います。
○ 市村分科員 いや、そういう、だから私は、言い逃れするんだったら、もう徹底的にやらなきゃいかぬかなと思いますね。
私は真摯に議論をしているんです、真摯に。真摯に議論をしたら、真摯に答えてくれるべきじゃないですか。それを、真摯に議論をしているのに、そういうはぐらかすようなことをされたら、じゃ、もう泥仕合になりますよ。やはり真摯に質問をしたら真摯に、いや、実はこういう制度もあるんですよ、実は十二月ごろから検討していますよと。
しかも、この高専賃という制度、実は私も二年半ぐらい、このようなことで介護保険に関していろいろ議論をしていますが、実は、その議論の中で私が言ったアイデアにそっくりなんです、これ。似ているんですよ。この間で、療養病床にしても、大臣ももごもごということを認めていただきましたように、結構、私がこの二年半言ったような方向で実は進んでいるので、私としては評価するものがたくさんあるんです。高専賃だって、決して悪いとは思っていない、これ自体は、コンテンツ、アイデア自体は。
しかし、高優賃の議論をしたときに、いや、実は今度高専賃というのもいろいろ制度をつくろうとしていまして、こういうのがありますからということも、なぜ一言ぐらい言ってくれなかったのか。だから、そういうことが議論なんですか。そういうことが真摯な対応と言えるんですか。
局長、ちょっと一言。まあ局長としたら、余り御存じないかもしれませんけれども、少なくとも私のところへ来られた厚生労働省の役人の方は一言もおっしゃらなかったんですが、いかがでしょうか。
○ 磯部政府参考人 繰り返しになりますが、ちょっと、どういうやりとりがあったか、十分承知しておりませんので、戻ってよく調べたいと思います。
○ 市村分科員 また、局長としては御存じないかもしれませんけれども、老健局の有料老人ホーム担当の役人の方というのは四代にわたって実は国土交通省から来られているということ、これは御存じですか。
○ 磯部政府参考人 有料老人ホームをすべてやっているわけではございませんが、そういう出向者がいることは存じております。
○ 市村分科員 決して私、厚生労働省だけの問題だとは思っていません。むしろ国土交通省、きょうは国土交通省からもいらっしゃっていると思いますが、国土交通省にも今の質問をもう一回お聞きしたいんですけれども、なぜ、あのとき、私に高専賃のことを教えてくれなかったんですか。
○ 和泉政府参考人 私の記憶違いだったら申しわけないんですが、たしか三月ごろ、先生から御質問いただいたときに、高専賃、そのとき、高優賃という言葉を使ったのか、高専賃という言葉を使ったかはちょっと……(市村分科員「高優賃と言ったんですね」と呼ぶ)高優賃。そのときに、特定施設の検討はなされておるのか、こういう質問をたしか受けたような気がありまして、そのとき、まだ決定したわけじゃございませんが厚生労働省において検討しているはずでございますということを答弁したことだけは、ちょっと記憶に残ってございますが。
○ 市村分科員 ですから、高専賃という概念も今国土交通省でわき上がっているんですよということを、なぜ国土交通省の担当の方は私に伝えなかったんですかね。どう考えても、私とあの議論の流れにおいては、高専賃という言葉が出てこなくちゃおかしいんです、あの議論の流れからすれば。なぜ一言も出てこないんですか。
○ 和泉政府参考人 三月の時点でどういったやりとりがあったかは、大変申しわけございませんが、つまびらかに知っておりませんが、恐らく、今回御質問をお伺いに行ったときに先生から直接御指摘がございまして、したがって、今私が持っている答弁も、高専賃を中心に答弁を準備してございますので、御指摘がございますれば、ぜひ御質問いただきたいと思います。
○ 市村分科員 いや、だから、今質問したいんですよ。質問したいんだけれども、何で真摯に聞いているものに対して真摯に答えてくれないのかということを私は言っているんです。
大臣、このままだとちょっと見えないと思いますけれども、じゃ、もうちょっと議論させてください、この高専賃について。
磯部局長、きょういらっしゃっていますけれども、そもそも、有料老人ホームに対して厚生労働省もしくは厚生労働大臣はどういう権限を持っているんでしょうか。お答えください、そもそも有料老人ホームに対して。
○ 磯部政府参考人 有料老人ホームにつきましては、老人福祉法の規定に基づきまして、いろいろな権限がございますけれども、行政の関与といたしましては、届け出を受けまして、また、必要に応じ、立入検査あるいは改善命令をかけることができます。また、情報の開示ということで、従業員の人数、資格等、あるいは一時金の内容等について、情報の開示が必要だというようなことでございます。
○ 市村分科員 磯部局長が、これは共産党の小池委員の質問に対して、結局、私は一時金のことを問題にしてまいりました、一時金に関して、九十日以内の退去について全額返還するような、こうした通知をされるのか、こういう質問に対して、あす付ですがと。つまり三月三十日にお答えになられているんですね。三十一日付で通知を発出しようと思っていますということで、確かに通知は発出されているんです。
この中で、最後なんですが、「なお、本通知は、地方自治法第二百四十五条の四第一項に規定する技術的な助言に該当するものである。」とわざわざ書かれているのはなぜですか。
○ 磯部政府参考人 基本となります事務が自治事務だということでございますので、通例、そういう我が方からの通知は、技術的助言という位置づけでございます。
○ 市村分科員 ということは、例えば、この九十日以内の退去については全額返還するということをもし有料老人ホームが守らなかった場合、厚生労働省としては何ができるのでしょうか。
○ 磯部政府参考人 当然のことながら、都道府県知事がいろいろな命令をかけるということについて努力いただきたいという意味での助言をするということになろうかと思います。
○ 市村分科員 まさにここが本質なんですよ。
だから、結局、私もずっと厚生労働省さんと有料老人ホームについていろいろ議論をしてきましたけれども、よくよく考えてみると、これからの主流と言われた有料老人ホームについて、実は国でできることというのはそうないということで、それを考えたときに、有料老人ホーム担当はいわゆる住宅政策を担っている国土交通省からの出向の方がやられているというのは、なるほどそういうことなのかということがようやく見えてきたんです。
厚生労働省さんとしては、介護保険法があるから、そこについてお金をつけるかつけないか、この判断があるわけであって、その質について、また量の拡大についても、ある意味でいえば、厚生労働省としては余りかかわり合いたくないというか、かかわれないという制度になっているということだと私は今ここで強く認識しているんですが、局長、そういう認識で正しいでしょうか。
○ 磯部政府参考人 自治事務でございますので、究極的な限界というものはございますけれども、一般的に申し上げますれば、厚生労働省からの助言について、基本的には都道府県も十分尊重していただけるのが実態でございます。
○ 市村分科員 いろいろ議論がありますけれども、今都道府県が尊重するとおっしゃいました。でも、結局、現場が今混乱しているんです。なぜ混乱しているか。参酌基準、三七%と定めていますよね。
さて、今度の高専賃ですけれども、これは特定施設の中に入るんですか、どうなんですか。
○ 磯部政府参考人 一定の要件を満たした高専賃につきましては、特定施設に入ります。
○ 市村分科員 いや、だから、結局、特定施設について、三七%という厳しい参酌基準を設けながら、高優賃でも私は問題にしていたんですよ、高優賃ですら。バリアフリー化して、まだいわゆる高齢者がお住まいになられるようなことに近いだろうと思われる住宅ならまだしも、今度の高専賃というのは、これはバリアフリーは別に義務じゃないですよね。どうです、義務ですか、義務じゃないですよね、これは。
○ 和泉政府参考人 義務ではございません。
○ 市村分科員 そうですね。結局、ある意味でいえば、何でもありになっちゃったんです、これで。
だから、あるアパートに四カ所ぐらい今あいている、もしくは高齢者の方が住んでいる。では、それについて、一定の基準を満たせば、まず高齢者専用賃貸住宅なんですよ。さらに介護のための一定の居住水準を満たすと、これは特定施設になるという話なんですよ。つまり、これはある意味で何でもありになっちゃったんです。何でもありに、事実上。
結局、都道府県自治事務といいながら、自治体に対して介護計画、介護保険事業計画を十年間立てさせておいて、参酌基準三七%設けさせておいて、施設介護については、そこだ、三七%だと言っておきながら、一方で、高優賃でも私は問題だと思うのに、もっと幅広い、何でもありの高専賃が今度は特定施設に認められて、介護計画をつくった上で、三月三十一日が突如やってきて、さあ高専賃もですよと。
もちろん、これは基準は都道府県知事ですよ。知事だけれども、有料老人ホームは使い勝手が悪いということで、これはこれから高専賃になっていって、業界も今シフトし始めたんですよ。それで、守ってくれるでしょうと。守ってくれる以前の問題として、もうはっきり言って、老健局に対して不信感が渦巻いているわけですよ。一体何なんだ、これはという話になってきますよ。いかがでしょうか。
○ 磯部政府参考人 ちょっと先ほどのお答えに不十分な点があったと思いますが、お尋ねの三七%の対象につきましては、介護専用型のものの特定施設に限られておりまして、高優賃あるいは高専賃のように要介護者でない方も入居できる混合型の特定施設というものは三七%の対象外でございます。
○ 市村分科員 では、三七パー対象外ということなんですね、なるほど。
それならば、ある意味でいえば、もう有料老人ホームでやろうという人は多分ほとんどいなくなると思いますね、業界としては。ということは、もうこれは高専賃にだんだんなっていくということなんです。
では、高専賃にこれからシフトするということを確認した上で、またいろいろ議論を続けたいと思います。
私は、基本的に、高齢者の大先輩方の住宅、これが不足していくだろう、だから量的にも確保しなくちゃいけない、これについては、行政府の担当者として考えるのはむべなるかなというか、理解できます。
しかし、このままいくと、余りにも質が問われていないんです、質が。有料老人ホームですら、有料老人ホーム協会という業界団体を持って、だから、いろいろな問題を起こしているわけです、一時金の問題とか、入ってみたら全然違ったとか。高専賃に入った方がもし悪徳業者にだまされていた場合は、どうやってこれは守っていくんですか、いかがですか。
○ 和泉政府参考人 まず、高専賃で特定施設は何でもありということになったとおっしゃっていたのでありますが、厳密に言いますと、先生御案内のように、特定施設の入居者生活介護を受けるためには、単に高専賃だけじゃ不十分でございまして、入居基準とか設備基準、したがって、そういったものをクリアすることが大事でございますので、高専賃であれば何でもいいということじゃなくて、厚生労働省で定めた規模基準あるいは前払い家賃に対する保全措置の基準、あるいは今御説明した人員基準や設備基準等が前提であると。
その上で、次の質問でございますが、当然、この高専賃も含めて、先生よく御案内の登録住宅というのは都道府県に登録がなされます。そして、登録する際に的確な情報提供を義務づけておりまして、仮にそういったことが不十分であれば、当然都道府県として指導助言をいたしますし、加えて、うその登録をしておれば、そういった登録については取り消しをするというふうなことを含めて、しっかりと対応してまいりたいと考えております。
○ 市村分科員 今、前払い家賃とおっしゃいましたか。おっしゃいましたね。
まさに前払い家賃、何でこれは、前払い家賃を徴収する場合は高齢者居住法に基づく保全措置を講じることと、わざわざ特定施設の指定を受けるための要件に書いてあるんですか。磯部局長、お願いします。わざわざ、なぜ前払い家賃という言葉がここに入ってくるんですか、この特定施設になるための。
○ 磯部政府参考人 まさに委員も御承知のとおり、有料老人ホームにおきましても、知事への届け出あるいは一時金の保全措置の義務づけを行わせております。それを、その有料老人ホームの届け出を免除する措置もございますが、その条件といたしましては、まさに高専賃におきましても、この保全措置が講じられていることを満たす必要があるということでございます。
○ 市村分科員 いや、だから、なぜ、高専賃が特定施設の指定を受けるための要件にわざわざこの一文が入っているんですかということをお聞きしているんです。今言葉は入っているということをお答えいただいたんだから、なぜわざわざこの一文が入っているんですかということをお聞きしているんです。
○ 磯部政府参考人 まさに、高専賃のすべてが特定施設ということではなくて、一定の要件を満たし、有料老人ホームにも匹敵するようなものについてということで、その規定が入っているわけでございます。
○ 市村分科員 それはそう、だから私は聞いているんです、わざわざ入っているから。なぜわざわざこの一文が入るんですかということなんですよ。
それで、私が今まで何を問題にしてきたか、局長、御存じですよね。私は、有料老人ホームの一時金の問題を問題にしてきたんです。
これについては、きょうは公取の委員長も来ていただいていますが、公取も御努力いただきまして、すばらしい、景品表示法をきちっとしていただいて、かなり厳しい、質を満たすようなものじゃない限りいかぬということをやっていただいております。
そこで、先ほど申し上げたように、そうした業界団体がある有料老人ホームですら、一時金の問題が大変問題になっている。つまり、返ってこない。ようやくそれが、それこそ、三月三十一日付でまさに助言をされたわけですね。ようやく、これを九十日以内であれば全額返さなければいかぬとなったところなんです。ようやくですよ、有料老人ホームに関しては。
では、高専賃は、わざわざまた前払い家賃という名のものを入れてあげて、またこれはいろいろ調べたら、百万とか七十五万からとか五十万からとか、いろいろ高額の前払い家賃を払わなければいかぬのですよ、これは。これは費用だ。済みません、前払い家賃の三百万というのがありますね、百四十四万九千円とか。
公取委員長、済みません、高専賃は、いわゆる有料老人ホームに対するような、こうした景品表示法に基づくような告示の対象になっているんでしょうか。
○ 竹島政府特別補佐人 現在の有料老人ホームの告示の対象にはなっておりません。
○ 市村分科員 公取さんとしては、今後、きょうのこの議論を聞いていただいて、すなわち、やっとこさですよ、有料老人ホームがやっとここまで来たんです。これからふえていく需要に対してやはり質のよりよいものを高齢者の方々に提供するような、やっとこさここまで来たのに、ある意味で、業界はもう有料老人ホームから高専賃にという流れですよ、今。ということは、つまり規制がきかないというところに、つまり我々の、公取の手が届かないところに行こうとしていますが、今後、これについて公取として議論していただくということでどうでしょうか、おっしゃってください。
○ 竹島政府特別補佐人 告示の対象にはなっておりませんが、仮にその高専賃が一定の基準を満たしていないということで不当表示に該当するというような場合は、今でも景品表示法のまさに規定を発動しまして不当表示として処分することはできるわけでございます。それはこれからも同じでございますし、仮に御心配のような事態が発生した場合には、これは厚生労働省とも御相談が必要だと思いますが、この有料老人ホームの告示の対象を広げるということもあり得ると思っております。
○ 市村分科員 あと、いろいろちょっと細かい質問をしていきます。
この高専賃は、これは終身利用権設定なんですか、それとも定期借地権設定なんでしょうか。正確にはどっちなんでしょうか。
○ 和泉政府参考人 高専賃で採用できる借家契約のパターンは、通例の一般借家でも結構でございますし、終身建物賃貸借の要件を満たせば終身建物賃貸借もあり得る、こういったことでございます。
○ 市村分科員 あと、きょうは内閣府からも消費者保護の観点から来ていただいています。
まさに消費者契約法もでき、消費者基本法もという流れの中で、やはり、私はなぜこの議論をしているかというと、これから、ちょうどそこに座っていらっしゃる先輩方が、多分これから一番大変な世代の方が関係してくると思うんですけれども、まさに自分たちの身になっていただきたいんですよ。
自分たちがもしだまされて、例えば有料老人ホームなんていったら、高い一時金を払って、それこそ貯金をはたいて買ってみたら全然違っていたという話で、守られないと。一時金も返ってこない、それで倒産したら上限五百万だ、その五百万さえ戻ってくるかどうかわからないと。こういう流れの中で、私は、これでいいんですかということをやりながら、公取さんとか、もう本当に一生懸命やっていただいて今ここまでやってきたんです、この有料老人ホームに関しては。
ところがですよ、今度は高専賃ということで、何でもありじゃないというのは、それは当然ですよ、当然そういう基準だって高専賃にはあるわけです。それでも、ある意味では何でもありになっています。今まで有料老人ホームを見てきた私からすると、これで何でもありの状況になっちゃったんです。なっている、今一時的に。そうすると、ここにシフトしてくるのは流れなんですよ。そのときにどうやって大先輩方の消費者を守るのかというのが大切なんですね。
そのときに、どうですか、今の議論を聞いていただいて、内閣府の消費者保護の観点から、ぜひともちゃんとこれはやらなければいかぬということを一言おっしゃってください。
○ 田口政府参考人 お答え申し上げます。
消費者契約法は、すべての消費者契約について一般的に適用されるものでございまして、いわゆる高専賃につきましても、当該賃貸借契約が、この法律に規定いたします消費者契約に該当する限り適用されます。
この高専賃におきまして、賃貸人が、賃貸借の期間にかかる家賃の全部または一部を前受け金として一括して受領した上、仮に未使用期間に相当する家賃についてまで、賃貸借契約の解除にもかかわらず一切返金しないというような旨の契約条項に基づきまして返金しないというような取り扱いがなされるようなことがあれば、当該契約条項は、消費者契約法第九条第一号によりまして、賃貸人に生ずべき平均的な損害の額を超える部分について無効ということになるわけでございます。これに基づきまして消費者トラブル等については対処が行われるというふうに考えております。
○ 市村分科員 今のお話は、ちゃんと消費者保護の観点から頑張る、やれるんだということですね。それでよろしいですね。
ただ、この前払い家賃というのが、これは非常に微妙なところですね。一時金じゃないんです、前払い家賃。前払い家賃というのは、そもそも戻ってくるということを想定しているんですか、それとも想定していない、どちらでしょうか。
○ 和泉政府参考人 そもそも、高専賃などで前払い家賃等の概念を導入したのは、高齢者がいわゆる年金生活等に入って余裕があるうちに一時金で払っておきたいというような背景もございまして、そういった制度は準備してございます。しかし、当然のことながら、いわゆる一番広い高専賃の中でも、そういった保全措置の有無等についてはちゃんと登録事項になっております。
加えて、仮にそういったものについて返金しない等があれば、今内閣府からお答えしましたように、消費者契約法に基づきましてしっかりとした対処がなされるもの、こう考えております。
○ 市村分科員 もう一回明確にしておきたいんですが。ということは、前払い家賃というのは戻ることを前提にしているということですね。いわゆる敷金、英語でいうデポジットですが、これでいいですね。
○ 和泉政府参考人 敷金以上にたくさん払うことがございますので、使っていないときは当然戻ってくることが前提でございます。
○ 市村分科員 今、いわゆる高専賃が四千四百戸ぐらい全国にあるらしいんですが、この前払い家賃というのの中にそれこそ、ちょっと私の調査ですからこれが正しいかどうかわかりませんが、百二十万から三百万とか、百四十四万九千円とか、かなり高額な前払い家賃と称するものがあるんですけれども、これは一体何なんでしょう。こんな前払い家賃というのはあるんでしょうか。
○ 和泉政府参考人 いわゆる今先生おっしゃった一時払いについては、賃貸住宅ですから一般的ではございませんが、私どもが把握している中でも全部で二十七件ほどございまして、まさに今先生御紹介のように、非常に小さな額もございますし、最大が三百五十万だった、こういった事実もございます。
この中身でございますが、繰り返しになりますけれども、年金生活に入る前に、家賃について、ある意味ではデポジット的に払える余裕があるうちに預けておこうというニーズもあるものですから、そういった制度を設けておりますけれども、もちろん義務ではございませんし、一般論として見れば、これは賃貸借契約でございますから、こういったものは一般的にはないと思います。
○ 市村分科員 いや、でも、一般的になくても、今おっしゃったように三百五十万というのもあるんですよね、現実として。だから、私が恐れているのは、そういう高額な前払い家賃という名の一時金を払わされて、ちゃんとそれなりのサービスを受けられるならいいですよ。ところが、それこそ株式会社ですから、こういうのも。それから個人もいるんですよ、株式会社だけじゃなくて個人もいるわけです。有限会社もある、個人もあるという話の中で、これは、もし株式会社は倒産しました、保全措置を幾らしろと言っても、いや、ないそでは振れませんよ、ありませんよと言ったら、結局これは泣き寝入りなんでしょうか。保護する方法はあるんでしょうか、この高齢者の方は。
○ 和泉政府参考人 おっしゃるように、究極の姿としてそういったようなケースがないとは申しません。ただ、当然のことながら、ちゃんとした民民の契約でございますので、仮にそういった本来の債務が履行されなければ、当然民民の世界でしっかりと請求していくということになります。
ただし、先生の御心配になっている向きはよくわかりますので、先生も高齢者専用賃貸住宅等の意義については御理解いただいている、そこから先のことを御心配だと思いますので、その辺は、今後、厚生労働省と十分相談しながら、御心配の向きについて十分注視して、必要な改善があればやってまいりたい、こう考えております。
○ 市村分科員 実は、有料老人ホームですら今裁判を起こして、いわゆる入居者が勝ったことがないんです、裁判で。ほとんど最後は和解するんです。しかも、ほとんど泣き寝入りです。要するに、高齢者の方が、もし自分が七十、八十になってあんな細かい裁判をやらされたらどうしますか。はっきり言って嫌になりますよ。そのことを高齢者の立場に立って考えていただきたいんですね。
大臣、この議論を聞いていて、最後に一言だけいただいて私の質問を終わります。ありがとうございます。
○ 北村(誠)主査代理 簡潔に。厚生労働大臣。
○ 川崎国務大臣 消費者の立場に立っていろいろ御質問いただいて、私も聞いていてある程度わかりました。しかし、それを都道府県にきちっと知らせるということが一番大事なんでしょうね、今の議論を聞いていますと。それは、国土交通省もしっかりやりますでしょうし、厚生省もしっかりフォローアップしたいと思います。
○ 市村分科員 終わります。ありがとうございました。
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