内閣委員会
平成19年4月18日
○ 河本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。市村浩一郎君。
○ 市村委員 民主党の市村でございます。一時間賜りまして、質問させていただきます。
まず冒頭に、昨日凶弾に倒れられました、長崎市長であられた伊藤一長さんに対しまして、心からのお悔やみを申し上げるとともに、哀悼の意をささげたいと思います。
報道によりますと、何か犯行声明に近いものを報道機関に送っていたということもあるようであります。いかなる理由であれ、背後から問答無用に銃を撃つということは許されない行為であります。
特に、私たち政治家は、特に改革を志している者は、これまでの既存のあり方に対してそれで安住している人たちにとっては余りいい存在ではないということもありまして、そうしたときに、問答無用に消してしまえというのでは、これはもう社会が成り立たないということであります。二度とこういうことが起こらないように、かつ、こういうことがあったとしても、我々は発言にいささかもちゅうちょすることなく改革に邁進していくべきだというふうに思っております。
渡辺大臣、きょう私は渡辺大臣に冒頭、大変感謝を申し上げたいと思って、きょうは質問をさせていただくことを喜びにしておりました。
なぜかと申しますと、この内閣委員会での議論を通じまして、非営利法人ということについて大分、NPOのことですけれども、議論をさせていただきました。最近の報道を見ますと、公益法人を含む非営利法人、こういう言い方が新聞、テレビに躍るようになってきたということがありまして、これは本当に我が意を得たりであります。まさにそうした、公益法人も実は非営利法人なんだ、NPOなんだという概念がしっかりしないと、何かNPOと公益法人は別物かのような、またNGOは別物かのような話があるとすると、やはり議論が散漫になりますし、聞いている方も一体何のことかわからないということがあったわけですけれども、私は、渡辺大臣初め林副大臣が内閣でかなりそうした、あるべき主張をしていただいているものだというふうに、あの報道から感じ取っておりまして、大変いい流れになってきたな、こう思っております。
ぜひとも、非営利法人という概念において、NPOですね、これが本当のNPOですから、非営利法人という概念においてこれからもしっかりと議論が進められることを心から祈っておりますし、また、大臣の改革に対する思いというものをぜひとも貫いていただきたい、こういうふうに思っております。
ただ、一点、人材バンクのことになるんですが、ちょっときょうは人材バンクのことではないんですけれども、せっかく大臣がいらっしゃいますので一点だけお聞きしたいのは、あれは例えば、ここに行きたいと自分で見つけてきた場合というのは、要するにあっせんも受けないで、自分であるところへ行って、ぜひとも自分を雇ってほしい、こういうことはもうできないということになるのですか。登録をせずに自分であっちこっちに行って見つけてきた、そして自分はそこに行くんだということは、これはもうできないということの理解でよろしいのかどうか、ちょっとまず大臣にお聞きしたいと思います。
○ 渡辺国務大臣 現職職員の求職活動につきましては、今回の法案では規制をいたしております。現職職員がみずからの職務と利害関係を有する一定の営利企業等、非営利法人も含むということでございますが、営利企業等に対し求職活動を行うことを規制する。政府・与党の合意文書にもそう書かせていただいております。したがって、原則は規制をされるということであります。
○ 市村委員 そのときに、私は非営利法人という言葉を使っていただいたのを大変うれしく思っておるんですが、非営利法人といいましても、それこそ大変幅広い概念でありますし、幅広いものを含むものでありまして、例えば、特定非営利活動法人で一生懸命地域で頑張っているようなところがあって、退職後に、まあ余り給料も高くないけれども自分の行政経験を生かして地域のためにそういうところで働きたい、もし、こういうふうな思いを持った方がいらっしゃった場合、そうした小さな特定非営利活動法人まで含んで人材バンクに登録をした上で行かなくちゃいけないのか、こういうことにもなってくるわけですね。
ですから、公益法人とか、割と規模のでかい、特に官益法人のようなところについてはわかるんですが、そうした割と小ぢんまりとちっちゃくやっているところまで含めていくと、えらい大層かなと。私としては、非営利法人という概念を言ってくれたのは大変うれしいんですけれども、特定非営利活動法人まで含む概念としての非営利法人であれば、えらい大層な話になっているんだなというふうにちょっと思ったことがありまして、この辺のところは、政府としてはどう整理されているんでしょうか。
○ 渡辺国務大臣 そのあたり、詳しい条文が手元にございませんのでちょっと正確さを欠くかもしれませんが、政府・与党の合意文書では、こうした現職職員の求職活動に対しまして、一定の官職以下の職員の再就職の場合、官民人材交流センターを利用する場合、こういった例外を認めているということですね。センターを利用する場合、現職職員による当該非営利企業等への求職活動は可とするという道も開いております。
○ 市村委員 ありがとうございます。
この話はまた改めてぜひともさせてください。
きょうは、株式会社日本政策金融公庫法案及び株式会社日本政策金融公庫法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案についての話でございます。
まず、大臣、小泉内閣で、いわゆる郵政民営化というのは入り口改革、こういう話だったと思いますが、今回のこの法律案というのは、政府としては、明確に出口改革というふうに位置づけてこの法律を出されているんでしょうか。まず、その位置づけを教えてください。
○ 渡辺国務大臣 これは御指摘のように、財投の入り口、中間、出口と改革を進めてまいりましたが、その分類でいきますと、出口改革と我々は位置づけております。
今の政策金融機関の担っている機能を抜本的に見直し、廃止、民営化されるものは外に切り出してしまうわけでございます。一方、必要最小限の政策金融として実施すべきものは、今回の公庫法で一つにいたします。このような改革によって、官から民へお金がシフトをしていくという効果を私どもとしては見込んでいるわけでございまして、これは、入り口、中間、出口の財投全体の改革の中では出口の改革であると言っていいかと存じます。
○ 市村委員 まずは、出口改革であると明確に政府は位置づけられているということだと思います。
では、今回新しくできます日本政策金融公庫は、いかにして資金を調達するということになっているんでしょうか。そのスキームについて教えていただきたいと存じます。
○ 大藤政府参考人 新公庫が担います業務は、政策金融として国が引き続き責任を持って実施していく業務でございます。このため、業務の円滑な遂行に支障が生じないよう、これまでと同様に財政融資資金の借り入れや政府保証債の発行が可能となるよう、新公庫法案において所要の規定を措置しております。
なお、新公庫におきましては、資産、負債の総合管理の観点を踏まえまして、資金調達コスト、期間、市場の状況等を勘案しつつ、財投機関債、政府保証債、財政融資資金の借り入れ等を適切に組み合わせまして、予算、決算について国会での御審議をいただいた上で、新公庫による効果的、効率的な資金調達を図っていくということになります。
○ 市村委員 では、その今おっしゃっていただいたことは、これまでのいわゆる入り口、出口ということでいろいろ問題視されたこととどう違うのか、教えていただけますでしょうか。どこがどう違うのか。
○ 大藤政府参考人 当然、財政融資資金についての基本的な見直しというものと平仄を合わせて対応していくということになりますけれども、新公庫の担う業務が政策金融として国が責任を持って実施していくという業務でございますので、先ほど申しましたように、手段といたしましては、財政融資資金の借り入れ、政府保証債の発行は引き続きできるということで措置しているものでございます。
○ 市村委員 今お聞きしていますと、要するに私が申し上げたいのは、これはいわゆる入り口改革に対する出口改革だということで明確に位置づけられている、こういうことだったんですが、今の話だとこれまでと資金調達のスキームはそう変わらない、こういうふうに聞こえるんですが、それで私の認識は正しいんでしょうか。それとも、いやいや、これまでとは全然違っておりますということなんでしょうか。どっちなんでしょうか。
○ 大藤政府参考人 手段といたしましてはそういうものを可能としておりますけれども、そういった中で、ALMの観点等も含めまして、一元的にできるだけ効率的な資金調達を図っていくということでございますので、基本的には大きな変化があるものと考えております。
○ 市村委員 結局、いわゆる政策金融という形について言えば、財政投融資資金に依存するという体質のあり方については変わらない、こういうことなわけですね。
そうすると、大臣、出口改革と名づけられているということなんですが、何が変わるということで考えればいいんでしょうか。つまり、資金調達スキームはそう変わらない、政策金融は残ると。まあ、規模がちっちゃくなるから変わるということなのかもしれませんが、出口改革、こう明確に位置づけられているということであれば、それだけではちょっとやはり何かおかしいぞという疑問が出てくるんですが、大臣としては、これについてはどう整合性をとられて出口改革、このようにおっしゃっておられるんでしょうか。
○ 渡辺国務大臣 まず、かつて大変大きなずうたいを持っておりました政策金融の世界を、とにかく、小さくて効率的で、かつ民業補完に徹する、必要最小限のものは残しますけれどもそういう方向性を持った出口改革であるということでございます。
資金調達の面におきましても、従来、自動預託義務というのがありました財投の世界を、自動預託義務を廃止し、そして財投機関債をふやしていこうということをやってきているわけでございまして、こっちの方は、引き続き財投機関債はふやしていきましょうということを考えているわけでございます。
ただ、政策金融でありますから、むやみに調達金利が高くなってしまうということになりますと、政策金融の役割をなかなか果たせないということもありますので、では、政府保証はつけられるようにしておきましょうねというような工夫はしておるわけでございます。
いずれにしても、政策金融のずうたいをスリム化するという方向性は、間違いなく新しい制度のもとで着実に行っていかなければいけないわけでございまして、今までの直貸しに対して部分保証にするとか、そういった工夫もいたしますし、また、証券化によってバランスシートを小さくしていくというようなことも今回考えているわけでありまして、これは出口の改革と言うにふさわしいものでございます。
○ 市村委員 わかりました。
巨大だったものは、整理してある程度規模を小さくするといいますか、整理することによって政策金融のあり方についてもっと効率化を図っていこう、こういうことだろうというふうに思います。
では、今回、統合がされる。まさに今大臣おっしゃったように、巨大化したものをスリム化していく、そこには統合があるということだと思いますが、その統合のメリットというものを当然お考えになられていると思います。政府として、統合のメリットというのはどういうところにあるというふうにお考えになっておられますでしょうか。
○ 大藤政府参考人 現行の四機関を一つの政策金融機関に統合する主なメリットといたしましては、次のような点が挙げられるものと考えております。
まず第一に、管理部門等の共通する業務の一元化や、同一地域に複数の支店が存在するような場合に、統合する等によりまして、役職員数の縮減、経費の節減を図るということでございます。
第二に、新公庫が一元的、効率的に資金調達を実施することによりまして、資金調達コストの低減を図るということでございます。
第三に、業務に関するノウハウの共通等によりまして、新規創業の支援や事業再生支援といった共通の課題につきまして連携した取り組みを行う。また、経営コンサルティングでありますとかビジネスマッチング等、従来の垣根を越えた幅広いサービスの提供に取り組むということでございます。
それから、第四でございますけれども、支店統合によりまして、主要な支店において新公庫のすべての金融サービスに関するワンストップサービスを提供する。また、全支店におきましてすべてのサービスに関する情報提供体制を整備するというようなことでございます。
これらの項目に取り組むことによりまして、業務の効率的な運営を図り、最大限の効果を上げていくことが重要であると考えているところでございます。
○ 市村委員 今おっしゃっていただいたこと、これは一般的に、いわゆる統合があった場合のメリットだというふうに思います。
では、ちょっと具体的に教えていただきたいんですが、例えば、今現在職員は八千人いらっしゃるんですかね、これが一体どれだけ削減できるのか。つまり、人を切ると言ってはいけないかもしれないけれども、それをしないとした場合でも、では人件費をどれだけ削減できるのか。支店を改編するとおっしゃいましたが、どれぐらいの支店数があって、それをどれぐらいにしていこうとされているのか。そういう具体的数値というのは、もう既に今あるんでしょうか。
○ 大藤政府参考人 統合の効果につきましては、定量的に把握し得るものと、それがなかなか難しいものとがございます。
その中で、今後定量的にしっかり取り組んでいくものといたしまして支店の統合があるわけでございます。国内三公庫、二百三十三店舗がございます。そのうち六十地域で同一地域に複数の支店、二ないし三ということでございますけれども、支店が存在することから、これを極力統合していくとの方針のもと、十九年度から順次店舗統合を進めていくということでございます。
また、新公庫の役職員数の縮減につきましても、定量的に検討していくということでございます。まず、行革推進法に基づく総人件費改革によりまして、五年間で五%以上の人員の純減または人件費の削減を行うということでございます。これに加えまして、本店の間接部門の一元化等によりまして、円滑な業務遂行に必要な職員は確保しつつ、五年間で五%以上という目標を上回るさらなる縮減の努力を行っていただきたいというふうに考えているところでございます。
このような具体的な目標につきましては、新公庫の経営責任者によく検討していただくことになるわけでございますけれども、行革の立場からも、行政減量・効率化有識者会議にワーキングチームを設けていただきまして、そこでしっかり見ていただくことになっているわけでございます。
○ 市村委員 今年度の予算で、支店統合に伴う増改築費や利用者の利便性向上のためということで三十五億円が計上されているということなんですが、この三十五億円は一体具体的に何に使おうという考え方なんでしょうか。
○ 大藤政府参考人 ただいまの三十五億円でございます。これにつきましては、今順次統合に着手をして鋭意進めているところでございまして、十九年度予算でもう既に条件が整ったというものにつきまして、十八カ所につきまして二十四店舗の減少ということに伴う経費でございます。
○ 市村委員 十八カ所二十四店舗で三十五億というのは、これはいわゆる民間の金融機関が例えば統合を進めるとかいった場合に、まあこれぐらいはかかるなというものなんでしょうか。それとも、結構頑張って三十五億でおさめようとされているんでしょうか。それとも、いや、三十五億もかかるのかと。大体どういう評価をされていらっしゃいますでしょうか。
○ 大藤政府参考人 重複している地域につきまして店舗を統合していくわけでございますけれども、それぞれの地域地域で、例えば土地を有している場合、あるいは借りているような場合、区々でございます。それぞれの地域で、統合するに当たりましてできるだけ効率的な、できるだけコストの低いやり方でいくという方針で検討をしているところでございます。
ちなみに、三十五億の内訳でございますけれども、このうち八・五億円が統合店舗移転等に伴う仮店舗の借料ということでございますので、店舗を借りるということが最も効率的であるということで措置したものでございます。
それから、二十六・四億円というのが、これが店舗統合を実施するために必要な固定資産の取得費ということでございますので、土地を手当てして新たな統合店舗を準備する、整備するということでございます。
いずれにしても、統合に当たりましては、できるだけコストを小さく済むようにという基本方針のもとで今後対応していく必要があると考えております。
○ 市村委員 なるほど。統合メリットについては、今、多少具体的な話もしていただきましたけれども、これからいろいろとやはり考えていかなくちゃならないことがある、こういうことで、今お話のあったようなことが今年度で具体化するということですけれども、これからいろいろと進めていくということの理解でよろしいでしょうか。
○ 大藤政府参考人 二十年十月の統合に向かいまして、これから統合の計画を鋭意具体化して、統合効果を出していくわけでございますので、これからそういうことで取り組んでまいります。
○ 市村委員 それから、国民生活金融公庫でありますけれども、これは今どうも多額の累積欠損を抱えていると言われていますが、大体どれぐらい抱えているんでしょうか。
○ 香川政府参考人 国民生活金融公庫の財務状況でございますが、法令等に基づき作成しております法定の財務諸表では、資本超過でございます。
一方、民間企業会計ベースに置きかえた場合には、平成十七年度末におきまして一千六十九億円の債務超過でございます。
○ 市村委員 今、民間のベースでいくと一千六十九億円の債務超過、こういうことなんですが、これは統合した場合にこの債務について、例えば国際協力銀行の国際金融の方については統合されるわけですけれども、こういう多額の余剰金を保有する機関と統合することで見かけ上の財務状況がごまかされないか、こういう懸念があるということらしいんですが、これについてはどういうふうにお答えになられますでしょうか。
○ 大藤政府参考人 新公庫につきましては、国民公庫が従来担ってきたような零細事業者への貸し付けから国際金融に至るまで、多様な分野の政策金融を担っております。それから、必要に応じて公的負担もしているところでございます。
このため、業務実施につきましては、それぞれの政策分野に責任を持つ主務大臣が責任を持って監督していくこととするとともに、各政策の適切な実施と透明性の確保を図る観点から、主要政策ごとに勘定区分を行うこととしております。国民生活金融公庫から承継する業務とその他の業務等につきましては、それぞれ勘定区分を設けまして、別々の勘定で経理されることになりますので、互いに損益が通算されるようなことはないということでございます。
このため、今後公表される財務諸表においてそれぞれの勘定区分の経営状況は明確に示されて、経営責任が不明確になるという御懸念には当たらないものと考えております。
○ 市村委員 今のお話の中で、結局、統合はするけれども勘定区分は分けてあるので、それについては主務大臣がこれまでと同じようにちゃんと責任を持ってやるということになりますと、これはいわゆる縦割りの弊害というのを私たちは考えなくちゃいけないんですが、では、その縦割りについて、これはある意味では温存されるというふうに理解をしてよろしいでしょうか。どうでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○ 渡辺国務大臣 縦割りを温存するというよりは、区分経理を行うことによって、それぞれの部門がきちんと効率性を発揮してやってもらう。どんどん赤字を膨らませていって、黒字部門と通算して全体として黒字だから大丈夫だというモラルハザードが起きないように区分経理をするわけでございます。したがって、こうした区分経理というのは、政策目的ごとではございますが、分別管理の必要性があってやる話なので、合理性があると考えております。
いずれにいたしましても、統合効果を最大限発揮しまして、会社法のもとに強力なガバナンスをきかせてやってまいりたいと考えております。
○ 市村委員 ぜひとも今おっしゃったようなことで、統合メリットを生かしていただきたいなと本当に私も思います。
ただ、そうはいいましても、例えば国民金融公庫、いわゆる国金というものが果たしてきた役割ということについてちょっと議論をしたいんですけれども、では、まずは国民金融公庫が抱えているいわゆる不良債権の比率というのは大体どれぐらいなんでしょうか。
○ 香川政府参考人 国民生活金融公庫の不良債権比率についてのお尋ねですが、金融再生法開示債権ベースの不良債権残高は、平成十七年度末で約八千二百億円、比率としては九・一%となっております。
○ 市村委員 この九・一%という数値は、例えば都市銀行もしくは地銀と比較して大きいんでしょうか、小さいんでしょうか。
○ 香川政府参考人 不良債権の比率でございますが、先ほどの九・一%と申しますのは、都市銀行の一・八%に比べれば大きな数字でございますし、信用金庫の七・一%よりもやや大きい、それから信用組合の一〇・七%よりはやや低い、そういう数字でございます。
○ 市村委員 信用組合については、今、大きいということなんですが、国金が果たしてきた役割ということで、中小企業の方々たち、なかなか資金調達を、いわゆる市場でそのまま得るというのは難しいといった場合に、国金の果たしてきた役割というのはかなりあったのではないかなというふうに思うんですね。もちろん、それが結果として、中には、いや、あんなもの返さなくていいんだと言っていたような人も、そんな声も聞いたことがあるような気もしますが、そういう方はごく一部であると信じたいと思いますが、国金が信用を保証することによって借り入れができるということ。
国金の場合は、なかなか取り立てといいますか、返せない場合に、そう簡単にさあ返せ、返せといったことはしてこなかったと私は思っていますし、そのうちに、頑張っているうちにまた業績が好転したら返すことができたというようなことでも国金が果たしてきた役目があったんじゃないかなと思います。これも、やはり社会の安定装置として、いわゆるコストでははかれないこともあったのではないかなというふうに私は思っているんですね。
それが、今回統合をされる日本政策金融公庫となった場合に、いわゆる貸し渋りといいますか、もう今までとは違うんだよ、今までの国金とは違うんだからと。勘定は別ですから国金のような性格のものは区分としては残るということですけれども、これからはちょっとコスト意識を持たなければいかぬということになってきた場合に、いわゆる貸し渋りというものが起こってきて、それが中小企業の資金調達において大きな影響を与えていくということになってきて、もう非情な世界で、いや、だめなものはだめなんじゃないかということで話がもし進んでしまうとなった場合、これでいいという割り切りもあるかもしれませんが、本当にこれでいいのかなということですね。
だから、そういった意味で政策金融ということがあると私は思っていまして、いわゆるコストではかれない部分、社会の安定装置としての金融というのですか、そういった意味での金融のあり方ということもやはりあるのではないかなと私は思います。
これはどうですか、大臣、国金が果たしてきた役割のようなものが、今後この新しい日本政策金融公庫になると、なかなか、いや、やはりそうはいってもコストなんだから、コスト意識を持ってもらわなくちゃいけないんだから、これまでのようにはいかぬぞということなのか。いや、それなりにやはり政策金融というものを残す以上、そういったことについても、もちろん最初から返すつもりもないような人に対して温情を示すということではないんです、ある程度の、一生懸命頑張りながら、しかし一時的に大変苦しい状況になったときに、どこも貸してくれないけれども最後、国金が何とか信用を保証してくれて融資が得られた、ここでとりあえず息をつけたということに関して、これはもうこれからは残念ながらないぞ、こういう話なんでしょうか。その辺をちょっとお聞かせいただければと思います。
○ 渡辺国務大臣 行政改革推進法の第十三条でございますが、現行政策金融機関の利用者については、その利益が不当に侵害されないようにすることと規定をいたしております。したがって、今委員御指摘の貸しはがしとか貸し渋りとか、そういった不適切な扱い、利用者が不利益を受ける扱いがないよう契約条件はしっかりと行われるものと考えております。
○ 市村委員 これはここでこの間からも議論をしていますが、結局、この日本という国は、資金調達のあり方というときに、株式会社でありながらも上場を目指さない株式会社がたくさん、ほとんどであって、いわゆる間接金融の世界、直接金融ではなくて間接金融の世界で特に中小企業はこれまで融資を得てきた、こういうことだというふうに思います。
ですから、もし直接金融の世界が、例えば株式市場がもっと活性化していくというようなことが一方であれば、そっちで頑張ってください、どんどん上場を目指してそこで資金調達をしてくださいというような社会であれば、それはそれで一つかもしれませんが、どうやらそうじゃない。だから、この間もありましたように、株式会社から株式会社への寄附に苦心の作だと大臣はおっしゃいましたけれども、それも何かありなのかなと思えてしまうような日本の社会のあり方というようなことになっているんですね。
そのときに、結局、国金とか中小企業金融公庫の果たしてきた役割というのが、一方でもちろんそれを悪用しようという人もいたかもしれませんが、やはり一定の役割はあったと私は思っているんですね。特に、日本にこれだけ中小企業がたくさんあるというのは、やはり一方でその陰に金融ということの世界がちゃんとあるからこそだと私は思います。
今回、それが統合されるということで、大臣は今、いや、貸し渋りや貸しはがしは起きないということでおっしゃったわけでありますけれども、しかしながら、やはりコスト意識を持てと言われると、大臣がここでどうおっしゃっても、その職員が、いや、コスト意識を持たなければいかぬと思い始めたときに、やはりこれまでとは違うというふうになってくると、これまで果たしてきた役割がなくなる。先ほどから申し上げているように、一方で直接金融の世界がちゃんとしっかりしていればいいけれども、それもない。
そうすると、中小企業に一体だれがお金を貸すのか、だれが融資をするのか、中小企業はどうやって事業資金を得るのかということについて、やはりしっかりとここを議論しておかないと、結局、NPOも同じでありまして、NPOに頑張ってくれといったって、事業資金を得る手段を何も渡さないまま法人格だけ与えて、はい、頑張ってくれと言っている状態なんですね、今の現状が、NPOの状態も。だから、それと同じようなことになって、結局は成り立たないということになってしまうと、当初考えていたものとは違う話になってしまう。やはり日本の場合、中小企業が社会の、特に製造の現場で大きな役割を果たしてきたということを考えたときに、大変危惧するものであります。
ですから、大臣、ぜひともここで、そういった今まで中小企業金融公庫や国民生活金融公庫が果たしてきた役割について、もう一度大臣の御見解、評価をいただきながら、そして今後、日本政策金融公庫になった場合にその役割がどうなるかということについて、大臣のお言葉をいただきたいと思います。
○ 渡辺国務大臣 政策金融が果たしてきた役割については、私も評価をいたしております。
特に、日本経済がデフレに陥りまして、日本の民間の金融機関が資本不足というとんでもない事態に直面をしたことは、ついこの間、記憶に新しいところでございます。そういうときに、民間がリスクをとれなくなってしまっているという状況のもとで、政策金融はまさに民間のとれないリスクをとって資金を供給してきたということが言えるわけでございまして、そういった政策金融の持っている必要最小限の民業補完の機能は残していくべきであると考えております。
一方、民間金融の方は、今大変な資金余剰の中で、例えば協同組織金融機関においては預貸率が極めて低いという状況に直面をしております。どうやってこの余剰資金を運用していくか。中には、ちょっとハイリスクのものに手を出して大やけどをするなんというところが出てきたりしているんですね。
したがって、やはり金融機関というのはきちんとリスクをとる。もちろん、リスク管理はやっていかなきゃいけません。金貸しがリスクをとらなくなっちゃったら金貸しと言えないわけでございまして、民間にもきちんとリスクをとっていただく必要がある。
日本の金融は、残念ながら非常にいびつなところがございまして、いつも申し上げますように、金利の体系がちょっと日本独自の体系になっているんですね。つまり、ローン残高と金利をグラフにしてみますと、こういう大きなこぶが二%前後ぐらいのところにあって、この山がすっとなくなっちゃって、二三%ぐらいのところに小さいこぶが出てくる、こういうのもちょっと金融としては余り正常な状況ではないな。やはりリスクに見合ったプレミアムの世界があるはずなのであって、そういうところが実現をしていないゆがみについては、デフレも大きな影響を及ぼしているわけでございますから、そういったことも含めて、大いに改善の余地はあるのではなかろうかと考えております。
○ 市村委員 今大臣の方から、一つに、民間銀行のいわゆる余剰資金ということもありました。僕は、民間も含めて、この国の金融のあり方というものをこの際一度考えるべきだと思っているんですね。
先ほど申し上げたように、直接金融の世界が、一時期は株式上場とかかなりもてはやされましたけれども、やはりどうもなかなかそれが一般化しないというような状況にもまだありますし、結局、これは営利、非営利関係なく含めて、どうやってお金を回すのか。一方ではすごくお金をため込んでいるところがあって、一方ではお金がない、このお金を回す仕組みというものをしっかりと考えていかないかぬ。お金というものは、天下の回りものじゃないですけれども、やはり回して初めて生きてくるわけでありまして、ため込んで生きてくるものではないわけです。使って、流れて生きてくるものですから、そうしたことのためにいかなる仕組みをつくっていくのかということが、やはり私は求められているんだろうなと。必要なところに必要なお金が行く。
しかも、さっき大臣がおっしゃったように、やはり金貸しがリスクをとらないようじゃだめですから、リスクはとっていただく。そのかわり大きなリターンがあるかもしれないということでやる。だから、これがそうした仕組みをつくっていくための議論の発端にでもなればなという思いはあります。
ただ、先ほどはちょっと明確にはお答えいただかなかったんですが、そうした中で日本の場合、国金とか中小企業金融公庫の果たしてきた役割というのは、悪用した人もいるかもしれないけれども、あったということだと思います。特に国金の職員の方が持っている地域の情報というか、地域の中小企業の情報というのは、私はなかなかこれは得がたいものだと思っていますし、こうした情報というのは、日本政策金融公庫になってからもぜひとも生かしていただきたいというふうに思うんですね。だから、政策金融公庫になったから、もう昔の過去はどうとかということじゃなくて、やはりいいものは残していくということになったらいいなというふうに思っているわけであります。
あともうちょっとありますからやりますが、今回、まさに大臣が今手がけている人材バンクですけれども、この日本政策金融公庫も対象ということでよろしゅうございますでしょうか。
○ 渡辺国務大臣 今我々が考えて今国会に提出しようとしております国家公務員法の改正案では、各省のあっせんを全面的に禁止いたしております。なぜかといえば、各省が予算と権限を背景に人事の延長線として行うあっせんというものが、まさに天下りの本質だからでございます。
天下りというのを広辞苑で引きますと、上から下に押しつけ的にはめ込む、ちょっと正確な表現ではないかもしれませんが、そういう方式の再就職あっせん、再就職、こういう定義なんだろうと思いますけれども、やはりこういう実態が大変な不信感を呼び起こしているのは紛れもない事実でございますから、これを根絶していこうと考えまして、各省によるあっせんを全面禁止しようというわけでございます。
一方、公務員は再就職しちゃいかぬ、あるいは公務員はとにかくハローワークに行きゃいいじゃないか、これもちょっと非現実的な話でございまして、公務員と民間人とはいろいろな面で違いがあるわけなんですね。例えば労働基本権が制限をされているとか、民間だったら景気、不景気の波があって失業保険があるけれども公務員の場合にはそれがないとか、あるいは、民間人にとってはうらやましい限りかもしれませんけれども、公務の中立性とか公正さを担保するために身分保障制度があるとか、いろいろな違いがございまして、なかなか民間人とイコールフッティングの制度にはなっていないのが現実でございます。
そこで、公務員は一回公務員になったら定年まで公務員だという単線型の方も結構でございますし、そういう方がいてもらわないと困るわけでもございますが、一方、複線型の官民人材交流があってもいいと思うんですね。官から民へ、民から官へ、民から官から民へ、官から官へというぐあいに、人材がどんどん流動化をしていくことがまさに今の時代には大変重要なことだと考えます。
そこで、天下りを根絶する一方で、こうした官民人材交流を活発化させようというもくろみで官民人材交流センターというものを創設するという決断に至った次第でございます。
○ 市村委員 今大臣おっしゃったように、私も、とにかく流動性を高めていくというのは大賛成です、官民問わず。どうも日本という社会は、特にこの数十年、流動性が大変低くなっているんじゃないかなというふうに思います。ですから、流動性の高い社会にして、一遍公務員になられた方も、別に民間でまた働きたいと思ったら民間で働いて、民間で働いているうちにやはり公務員としてまた働きたいなと思ったら戻れるような、そういうふうになった方がいいんじゃないかなと思いますし、一たん採用したら一生そのままということではなくて、いつでも出入りができる方がいいというふうに私は思っています。
縦割りについて、これはないとおっしゃられると思うんですが、とりあえずは、主務大臣が財務に厚生労働に農林水産に経済産業大臣ということで、複数大臣において監督されるということになると、その権益が新公庫においてもそのまま持ち込まれるのではないかというおそれがあるというふうに懸念されるんですけれども、そうはさせないぞ、そういうふうにはならない、区分はするけれどもそういうふうな権益の温存がなされることはないというふうに、大臣の方から一言いただきたいと思います。
○ 渡辺国務大臣 天下り規制も行われ、かつ、今度の新公庫法でも、どこそこ省の事務次官だから自動的にトップになるという制度は排除をいたしておりますので、そうした観点からも縦割りがそっくりそのまま残るということは全くなかろうと思います。それぞれの公庫が担ってきたものが一つになることによって、シナジー効果が発揮されるということを願ってやみません。
○ 市村委員 あと、政策金融公庫は株式会社になるわけですから、では、人事採用といいますかいわゆる採用については、もうこれは官民問わず幅広く行われるというふうに考えてよろしいでしょうか。
○ 渡辺国務大臣 官民問わず、その職にふさわしい方を選任すべきであると考えます。
○ 市村委員 今八千人の方がいらっしゃる、これからこれを五年間で五%ということでありますけれども、今大臣が強くおっしゃっていただいたように、官民問わず、ふさわしい人材をその役職につけていくということがやはり一番だろうと思います。
ただ、さっきから一番私が懸念しているのは、そのときに、政策金融というものが果たしてきた役割についてやはり理解をしっかりとした方でないと、余りコスト意識、コスト意識でやると、いわゆる政策金融が本来果たすべき役割についてちょっと違う方向に行って、大臣はないとおっしゃったけれども、貸しはがしや貸し渋りというようなことがもし起こったとすると、日本の現在の社会を支えてくれている中小企業の皆さんについての金融の道がやはり細くなるということだと思いますので、その辺は、ぜひとも政策金融の果たす役割というものを理解した方にしっかりとやっていただきたい、こう思うわけでありますけれども、最後に、大臣と、せっかく副大臣、ちょっときょうあれですけれども、副大臣からもこのことについて一言いただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○ 渡辺国務大臣 貸し渋りや貸しはがしは、先ほど申し上げた行革推進法によって、やってはならぬ、こういう規定がございますので、どうぞ御安心をいただきたいと思います。
○ 林副大臣 ちょっと登録をしていただいておらなかったようなのでございますが、御指名でございますので答弁をさせていただきます。御指名をありがとうございました。
まさに、大臣が今御答弁になったように、委員の御指摘は、本当にずっとその大きなテーマについて我々も議論してきたというふうに思っております。政策金融の必要な機能は残さなきゃいけないし、必要な機能は必ずこれらの中にある。しかし一方で、行革の観点等々でこれはやはりきちっと効率化していかなければいけない。先ほどから大臣の答弁がありますように、一見二律背反に見えるようなものをきちっとやっていただくというのがこの新しい公庫のリーダーシップに求められるということでございますので、我々もきちっとそこを見てまいりたい、こういうふうに思っておるところでございます。
○ 市村委員 では終わります。ありがとうございました。
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