決算行政監視委員会第三分科会
平成19年4月23日
○ 渡海主査 これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。市村浩一郎君。
○ 市村分科員 民主党の市村でございます。質問させていただきます。
今、こうして冒頭に会計検査院また大臣のいろいろ御発言があったわけでありますけれども、もちろん決算行政委員会、本委員会できちっとこうした細かい議論はされると思いますが、何といいましても大切な税金をお預かりしているわけでありますから、そのことだけはやはり私たちはきちっと持って、こうした議論、またきちっとした監査というものをしていかなくちゃならないというふうに思います。
それで、きょうは二点について御質問させていただきます。まず一点がジェネリック医薬品のことについて、もう一点はいわゆるついの住みかということについての質問をさせていただきたいと思います。
まず、実は私はもともと、今現在、内閣委員会所属であります。なぜかといいますと、民の公のセクターをつくりたいという志で、当選以来ずっと内閣委員会に所属しているわけでございますけれども、しかし、もう一方で力を入れて取り組んでいるのが社会保障の問題ということです。それで、いつも、予算委員会の分科会、決算委員会の分科会、こうした分科会の場をおかりして、特にこの場では厚生労働大臣と議論をさせていただけるという場でもありますので、必ず手を挙げてお時間をいただいているということでございます。私にとっても貴重な機会ということになりますので、また大臣、いろいろいい議論をさせていただきたいと思います。
私は、ここまでこの社会保障の問題、とりわけ介護や医療の問題に力を入れているわけでありますが、なぜそうしたものに力を入れさせていただいているかと申しますと、この一月の二十日に滝上宗次郎さんという方が五十四歳の若さでお亡くなりになられました。私はこの方を、橋本内閣の経済審議会でしたでしょうか、その福祉部会長もお務めになられたような方でありますし、有料老人ホームのグリーン東京という、本当に有料老人ホームの世界ではモデルとされるような有料老人ホームの経営者ということでもあられました。また、大学でも教えられたりということもされておりました。
まさにこれからの問題について大変大きな提言をされた方でありましたし、本当に高齢者の皆さんのために自分の時間とかまた資金も使って、この厚生行政にしっかり取り組んでいた方でありました。ある意味でいえば、国会議員よりも国のことを思っていたのかもしれないというぐらいに、その言動というのは、そばでいろいろ親しく御指導いただいて、心から尊敬を申し上げておりました。
その方が、何と御自分がまさに高齢者になる前に、五十四歳の若さで逝かれたということでございます。私は、本当に日本にとって大きな損失だというふうに思っています。その滝上さんの思いにどこまで私がこたえられるかわかりませんが、その遺志を継いでまいりたいということを誓っておりますので、その思いも込めてきょうは質問をさせていただきます。
まず一点目でございますが、ジェネリック医薬品のことでございます。
ジェネリック医薬品のことを最近、後発医薬品ということでマスコミ、メディアには出ているんですが、大臣、この後発医薬品という言い方、いかがでしょうか。私は、やはり余りいいイメージを与えないと思います。言葉というのは大変重要でありまして、やはりどういう呼び名をするかによって、全然人々が受け取るイメージが違います。やはり後発医薬品と言われると、何か劣っているのかなというように、おくれをとっているんじゃないかというようなイメージを持たれる方もあって、何かそんなおくれをとっているような薬なんか飲みたくないというのがあると思います。
私はやはり、ジェネリックがいいかどうかは別として、何か呼び名自体もしっかり考えておかないといけないと思うんですが、大臣のお考えをお聞かせいただけませんでしょうか。
○ 柳澤国務大臣 今、市村委員の方から、後発医薬品という言い方が本来もっと普及、利用されるべき医薬品に抑制的な影響を与えているのではないかと。まことに私はうかつで、つい当然のことというふうに考えておりましたけれども、そう言われてみますと、なるほどそういうことが一つあるのかなという感じも率直に言っていたしました。
しかし、医薬品というものにつきましては、現実にお医者さんが処方されるときに問題であるわけでございます。それぞれ医薬品には名前がついているわけでございますので、処方としては、実際に医薬分業になりまして、後発医薬品、当該の、処方されたもののほかにこういう医薬品があるということで指示をされるということでありますれば、後発医薬品という言い方で患者というか処方を受ける対象者がそういう意識をするかどうかというのまで私はちょっとつまびらかに今明確な認識をいたさないのでございますけれども、ただ実際、有名な女優さんが出てやっていらっしゃるテレビのコマーシャルではジェネリックという言葉を使われております。
あるいは、そういうジェネリックという言葉を使われているのも今市村委員が御指摘になるようなことがむしろ基礎にあるのかなとも思いますので、大事な指摘だと思いますけれども、今すぐここで私がどうこう申し上げる準備はありませんので、感想だけ申し上げさせて御答弁とさせていただきます。
○ 市村分科員 大臣、ありがとうございます。
繰り返しになりますが、やはり物の、言葉のイメージというのは大変重要だと思います。
せっかくジェネリックという言葉で今大臣おっしゃったように、CMも打たれておりますし、また日本ジェネリック医薬品学会というのも既にあるわけです。ここでも、本当にまさに有識者の皆さんが貴重な時間をとって集まっていただいて、そしてさまざまにいい議論をされていると思っています。
だから、ジェネリックが本当にいいのかどうかは別として、少なくとも後発という言葉が持つイメージはよくないということだけ、まず冒頭に御指摘をさせていただきたいと存じます。
それで、きょうは公取にもいらっしゃっていただいているんですが、実は私は委員会の場でもこのジェネリックの問題を取り上げまして、やはりこれで最低でも一兆円ぐらいは国民の懐から出ていくお金が節約されるということを御指摘申し上げたことがあります。その後、CMでもそれこそ一兆円ぐらいは浮くだろうとか、四月二十二日、まさにきのうの読売新聞の一面もそのような趣旨のことが書かれてある記事がトップになっているということであります。そのときに、公取がやはりこのジェネリック医薬品について独禁法の観点からもしっかりと調査等、また何かしらのアクションを起こしてほしいということを申し上げたことがあります。
その後の対応というのはいかがでしょうか。また、簡潔に教えていただければ幸いでございます。
○ 鵜瀞政府参考人 公正取引委員会では、医療費削減に資するとされる後発医薬品の取引の実態等について調査を実施いたしまして、平成十八年九月二十七日に報告書を公表してございます。調査の結果、後発医薬品の取引について、次のような事実が認められたところでございます。
まず、医療機関におきましては、後発医薬品の使用に当たり、後発医薬品自体の安全性、安定供給、情報量等が不安だという医療機関が多数でございました。また、先発医薬品メーカーにおいては、特定の後発医薬品についての情報、例えば製造上の欠陥などでございますけれども、それが後発医薬品一般についての情報であるかのように医療機関に説明するなど、後発医薬品に関する医療機関への不適切な情報提供事例がございました。また、消費者におきましては、先発医薬品と後発医薬品の選択が可能な場合、必ず後発医薬品を選ぶ、または、場合によっては後発医薬品を選ぶという意見が多数でございました。
このような調査結果を踏まえまして、報告書では、次のように独占禁止法上、競争政策上の考え方を示してございます。
まず、厚生労働省におかれましては、引き続き、後発医薬品の品質再評価の取り組みなど、後発医薬品の使用促進のための取り組みが進められることが望ましいということ、また、後発医薬品メーカーにおいては、後発医薬品の安定供給、情報提供、品質確保に関して医療機関の懸念を払拭し、これらについて理解を得られるような取り組みを行うことが望ましい、また、先発医薬品メーカーにおいては、後発医薬品取引の妨害は独占禁止法上の問題となり得るものでございますので、医療機関に対し医薬品に関する不適切な情報提供を行ってはならないということ、医師または薬剤師におかれましては、患者に後発医薬品を処方または調剤するに当たり、後発医薬品の安全性や有効性について先発医薬品と同等であるとの説明を行うことが望ましいという考え方を示してございます。
公正取引委員会としましては、このような実態及び問題点を踏まえ、関係事業者が適切に対応することを望みますとともに、独占禁止法上問題となる行為が行われないよう、引き続き注視していく考えでございます。
○ 市村分科員 ありがとうございます。
それで、大臣、今、ジェネリック医薬品を処方してもらおうと思ったら、処方せんに患者がサインしなくちゃいけないようになっているんですね。実はこれがどうも普及をおくらせている。つまり、そんなサインなんかしなくても、お医者さんが説明して、これは実はジェネリック医薬品がありますからそちらでもいいでしょうかというふうに、ある意味でその患者にちゃんと説明をし、効能は同じです、安いということであれば、それで患者がオーケーを出せば、ああわかりました、ではそれを処方しましょう、こういうふうになったらいいと私は思うんです。
今、たしか処方せんの下の方に欄があって、そこに何かチェックをしなくちゃいけないようになっているんですね。実は今ジェネリックの普及率が一%、つまり、その利用率が一%なんです。だから、これではやはり、なかなかジェネリック医薬品は普及していないと思いますが、これについて大臣の御認識をちょっといただけたらと思いますし、お考えをいただければと思うんです。
○ 柳澤国務大臣 後発医薬品とあえて申させていただきます。余り片仮名、横文字を使うのもどうかというような、そういう考え方もございますので、本日は後発医薬品ということで御説明をさせていただきたいと思います。
これを普及させることというのは、今委員も御指摘になられたように、患者の負担の軽減、また医療保険財政の改善、こういったことからも非常に大事だというように考えております。私どもといたしましては、医療、薬事、医療保険等のあらゆる施策と連携をとりながら、より効率的な医療提供がされるよう、その使用について積極的に推進する考え方を基本的にとっているわけでございます。
これまで講じてまいりました後発医薬品の使用促進策の効果や厳しい医療保険財政等を踏まえまして、さらにこの後発医薬品が使用を促進されるようにいろいろ方策を検討しているところでございます。
そうした中に、実際に医薬品を処方される先生とそれからまた患者さんと、あるいは薬局との関係をどうするかということにつきましても、そうしたことの一環としていろいろ工夫をしていかなければならないかと考えておりますが、いずれにいたしましても、私どもは、その使用促進のための方策を検討していきたい、このように考えているところでございます。
○ 市村分科員 私としては、一つきょう具体的な提案をさせていただきたいなと思っているんですが、大切なのはやはり患者の方の意思確認だと思うんですね。だから、いわゆるジェネリック、済みません、私はあえてジェネリックと言わせていただきますが、ジェネリック医薬品について、まだ認知度が低いということもありますから、突然知らないうちに処方されていてというのでは、患者の方としても、何でそんな勝手にやるんだということになるかもしれません。であれば、患者の意思確認をどこかでするということが必要だと。
そのときに、処方せんということもありましたけれども、例えば、私たち初診で行くと必ず問診票を書くわけですね。最近入院しましたかとか、妊娠中ですかとか、お薬に対するアレルギーがありますかと、いろいろこうあるわけです。そういうときに、問診票の中に、ジェネリック医薬品を希望しますかとか、後発医薬品は括弧できょうはあえてしますが、ジェネリック医薬品を希望しますかということがもしあれば、患者の方がチェックを、はい、いいですと言えば、そこでの患者確認をとったという形にしていけるんじゃないかという気もします。そうしたら簡単だと思うんですけれども、大臣、この考えはいかがでしょうか。問診票です。
○ 柳澤国務大臣 患者さんの意思が、そこで何か、非常にそのプロセスにおいて重要視されているかというと、実は必ずしもそうではありません。
先ほどちょっとおっしゃられた処方せんへの署名というのは、お医者さんの方がなさるということが今の制度の枠組みだというふうに承知をいたしております。では患者の方はどうするかといえば、これは、患者が薬剤師さんに向けてそういうことを選択すると言えば、それはそういうふうに処方されるという仕組みになっているものと承知をいたしております。
今、問診票での患者の意思の表明というか確認というか、そういうようなことはいかがかというお話でございましたけれども、いずれにせよ、私ども、この使用促進のための仕組みというのが、今言われるような面も含めてどうあるべきかということを今検討してまいりたい、こう考えておりますので、ぜひ今の委員の御指摘もまた一つの御意見として参考にさせていただいて、その検討を進めたい、このように考えております。
○ 市村分科員 ありがとうございます。
私としましては、医薬品業界全体が、やはり日本人に対して医薬品の安定供給を、いいものを安定的に供給していくということを全体としてやっていただきたい、その立場はもちろん持った上で、このジェネリック医薬品についてもということを申し上げておるつもりでございます。
ですから、今、新薬については、過去と比べてまたさらに初期投資が必要だということも世界との競争の中では言われております。だから、そういったことを含めて、新薬開発についてもやはり僕は、日本政府としても、特に鳥インフルエンザの問題とか、タミフルの備蓄量が少ないとか、これは新薬とはちょっと違いますけれども、言われているわけでありますから、そういったことも全体的な流れの中でもとらえていただきたいというのがもちろん思いでありますので、そのことをきょうはまたお願いして、とりあえずこのジェネリックの問題はこれで終わらせていただきます。
次に、ついの住みかということについて、残りの時間議論をさせていただきたいと思うわけであります。
それで、この問題も、私ももう三年ぐらいにわたりまして、この委員会、さまざまな委員会の場で議論させていただいております。大臣、率直に、これから大先輩方の世代は一体どこに住むのが、つまり、どこをついの住みかにするのが一番安心なんでしょうか。安全なんでしょうか。大臣はどういう御見解を持っていらっしゃいますか。
○ 柳澤国務大臣 どこをついの住みかにするか、これはもう人間は必ず死を迎えるわけでございますので、この問題はそれぞれについて非常に切実な問題でありますし、また、それぞれについてみずからの生き方というか、そういうことの中で選択をされるということが基本だろう、こういうように考えております。
ただ、そうは申しましても、いろいろな施策を講じているというのが私どもの役所の立場でございまして、それがどういう方向に向かわんとしているかということで、あえて申し上げますと、今、日本では病院でそういうことを迎えるということの比重が少し高過ぎるのではないか、これが正しいのかどうか、これが一つあろうかと思います。
その次に、施設の中でのことはどうかといいますと、これについてもいろいろと考え方があるんだろう、こういうように思いますが、全体として、施設の中でついのときを迎える、こういうことも十分考えられるということであろうと思います。
それから、最近それが非常に少なくなってきたんじゃないかと申し上げたいのは、実は、みずからの、本当に長年住みなれた自宅でもってついのときを迎えるということをどう考えるべきかというようなことがありまして、現在、私どもといたしましても、それを総合的に考えて、もう少し在宅での終末期というものを増加させる傾向、そういうことを進めていくべきではないか、こんなことも率直に言って考えているところでございます。
いずれにいたしましても、最終的には人それぞれが選択をする、あるいは、もはや自分の判断もなかなかおぼつかなくなってくる中で、家族の方々が選択をするということであろうと思いますけれども、施策をする側から申しますと、今言ったようなことが我々の問題意識として考えられているということを御答弁申し上げる次第です。
○ 市村分科員 大臣もおっしゃられた中で、確かに一番いいのは、素直に考えれば、住みなれた自宅で最期のときを迎える、これが多分多くの方が望むところかもしれません。しかし、現状は、前もこの委員会の場でもほかの委員会の場でも議論しましたけれども、例えば昔の介護期間というのは、本当に数週間から数カ月だったんです。ところが、医療の発展のおかげで、今は二年、三年、長い場合は十年にわたりまして家族が介護に当たらなくちゃならない、こういうケースも出てくる。そうすると、悲劇が起こる可能性が高まっているということなんですね。
だから、もちろん住みなれた自宅で最期をという希望を持っていられる方、また家族の方も、いや、何年かかろうが、二年かかろうが三年かかろうが十年かかろうが、やはり親をみとりたいというような、また長い間連れ添った方をみとりたいというのは、その御希望を一切ノーと言うわけではありませんが、しかし、一般的には、介護期間が長くなってくるにつれて、家族介護では多分もう無理だという現状が出てきていると思います。結果、それが行き着くところは、介護心中、介護殺人というような状況になってくる。
そうなると、そもそも介護保険ができたときの議論は何だったかというと、そうしたいわゆる介護の社会化ですね、介護はみんなでやりましょうということにやはり戻らないと、私は、多分、これから特に、ますます悲劇を生み出す可能性は高まってくるだろう、こう思っています。
それで、私の思いでは、やはり施設介護ということも念頭に置いて考えていかなくちゃならないんだろうなと思います。やはり施設だと、スタッフの方は休みもとれます。三交代制ぐらいになれば、その間も休養がとれる。一人に過度な負担がないようなやり方をしながら、しかも、多くの方が一緒の場所にいらっしゃいますから、これを効率と言ったら悪いんですけれども、大先輩方の面倒を見るのに効率性をと言ったら大変失礼なんですけれども、やはり効率性というのはあるんですね。介護についても、在宅介護だと、ヘルパーの方が一軒一軒回っている、その移動時間だけで大変大きな時間がかかりますし、負担がかかります。施設だと、本当に廊下を平行移動していけばということになりますし、やはり、そうした施設介護というものを充実させていかなきゃならない。
ただ一方で、いわゆる特養とかも、公的なそうした巨大なお金をつぎ込んで、さあそれをということもこれは無理だろう。そうすると、今の政府の方針ではありませんが、民間の力をかりなくちゃいけないということになるわけです。そうなると、やはり、いわゆる有料老人ホームと言われるものがこれからのついの住みかの中心にならざるを得ない、こう私は思っているんです。
ところが、ここで問題なんです。
この有料老人ホームに何の規制もないんですね。ルールづくりがされていないんです。だから、この間も、埼玉でしたか、報道によると、有料老人ホームという報道もあれば介護施設という報道もありますけれども、その辺はまだ定義がなされていないということもあって、しかも、有料老人ホームの場合は、これは株式会社です。いわゆる営利企業です。ですから、一時金をたくさん集めて、さあ一年後、二年後、経営がおかしくなりました、倒産しました、さようならと言われたら、住んでいる人をどうするのかという問題も出てきます。恐らくこれからどんどんふえてくると思います、この問題が。今でもありますから。
だから、こうしたことについて、私はやはりルールづくりを進めなくちゃならないと思います。特に、有料老人ホーム法みたいなものをつくって、ニーズがあるわけですから、そうしたニーズがあるものに対して、きちっとルールづくりを進めていくということが必要だ、私はこう思っておるわけですが、大臣の御見解はいかがでしょうか。
○ 柳澤国務大臣 有料老人ホームというのがついの住みかとして重要な役割を担っていくということは、我々としても想定をしておかなければならないことであろう、このように考えております。その場合に、健全経営それから入居者の保護ということが極めて重要な課題になるわけでございます。
私どもといたしましては、今委員は、業法というようなことをひとつ考えたらいかがかという御提案をいただいているわけでございますけれども、平成十七年に老人福祉法を改正いたしまして、有料老人ホームの設置者に対しまして、まず第一に、契約時におきまして、重要事項説明書を交付するということを義務化いたしました。これは、一般の不動産取引でも、不動産の取引に当たっては重要事項説明書を交付しなさいというのは当然のことでございますが、これを義務化したということでございます。
それから、第二番目に、一時金の保全措置というものを義務化いたしております。このようなことによって、今、多額の一時金を支払って入居をした、間もなく相手が倒産をするというようなことで多額の一時金がどこかに消失してしまうというようなことは防ぐということを措置いたしたところでございます。
さらに、実際の行政の衝に当たります都道府県におきます立入検査権というものを付与いたしております。さらに、立入検査に基づいて処分を行う、そして処分を行った場合にはこれを公表するというような措置を可能とするような、そういう見直しを行ったところでございます。
したがいまして、私どもといたしましては、委員の御心配というのはよくわかっておりまして、そういったことにこたえる法改正を行ったという立場でございます。
現在のところ、業法の制定ということまでは必要というふうには思っておりませんで、当面、とにかくこの新たな制度を的確に運用することによりまして、先ほど、冒頭申した、経営の健全性の維持それから入居者の保護という所期の目的が達成されることを考えてまいりたい、このように考えております。
○ 市村分科員 たくさん議論したいことがあるんですが、もう時間がないので、今の大臣がおっしゃった中で、一時金の保全措置がありました。これは最高五百万までなんです。場合によっては何千万というお金を払って、でも一時金五百万しか返ってこないんですね。これは五百万が最高ですから。しかも、老人ホームと損保会社が契約しているものですから、これは単年度契約なんですね。これは、もし倒産がふえてきて一時金の支払いがふえてきたら、結局、次のときから多分損保はもう動かなくなります。そうすると、有料老人ホーム協会がこのお金を全部持たなくちゃいけないんです。そうしたらもう無理です、積立金がありませんから。
ということで、これは今はまだ問題が表面化してないから何とかもっているだけの話であって、これからふえてきたら大きな問題になりますので、そのことをぜひともお考えいただきたい。今はまだいいんです。でもこれから特におかしくなるということをずっと申し上げているんですね。だから、本当にちゃんと用意をしておかないと、問題が大きくなってから取り組んでも遅いという状況にありますので。いつも日本はそうですけれども、被害者が出てから何かという話になります。ですから、そうならないようにぜひとも大臣には督励を、特段のお願いをさせていただきたい。
それから、きょう、もう一点だけ、済みません、国土交通省さんに来ていただいています。例の今いろいろ進めていらっしゃる高専賃の問題、あれがどうなったかだけ一言最後にお聞きして、きょうはもう時間がないので、これで質問を終わらせていただきたいと思います。大臣、どうもありがとうございました。
○ 渡海主査 簡潔にお願いします。
○ 和泉政府参考人 御指摘の高専賃でございますが、平成十七年十二月に制度開始以来、今月時点で四百二十八件、一万五百四戸の住宅が都道府県に登録されております。
○ 市村分科員 どうもありがとうございました。
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