内閣委員会議事録

平成
1910月26


○ 中野委員長  次に、市村浩一郎君。

○ 市村委員  民主党の市村でございます。質問させていただきます。

  きょうは多岐にわたって質問しますので、議論というよりも確認ということを中心にやってまいりますので、よろしくお願いいたします。

  まず、官房長官、先日、私はこのような体験をいたしました。羽田空港に向かって首都高に乗ろうとしますと、入口が閉まっている、閉鎖されているということで、実はその経験はもう二度目でございますので、直観的に、これは多分要人が通るんだろうと。要人が通るときは大体二十分ぐらいするとあくということでしたので。

  実は、一回目のときは焦って、これはいかぬ、飛行機におくれるということで地上を通っていった。たまたまベテランの運転手さんだったので、地上を通っても何とか、高速道路を通らなくても間に合った。そのときはもうぎりぎりでした。しかし、よくよく聞いてみると、要人が通る場合は二十分ぐらい待てばあくということで、結局あくのを待っていれば同じぐらいの時間だったわけですね。そういう経験があったものですから、待てよ、これは恐らく要人だろう、こう思ったわけです。

  一回目のときはどこかの国王だったと思います。このときも、よくよく聞くとそれがお台場に向かわれる途中だったということで、それでもとめるのかなというのがあったんです。ただ、我が国の要人、天皇陛下とか皇族の方々、もしくは総理大臣等、国賓の方々が他国に行った場合にもそのような待遇を受けているということもあれば、これは外交儀礼ということで、一人の国民として甘んじて受け入れねばいかぬかな、こういう思いもあっておったわけですね。

  ただ、そのときは、そういえばきょうは総理大臣が外遊される日だなということで、直観的に総理大臣かと思っていたんですが、結果としてはやはりそうだったんです。安倍総理大臣です。これも仕方ないかなと思っていたんですが、ふと、そろそろ通るだろうと思われる時間に見ていると、ちょうど目の前、石油を積んだ例の車がありますよね、あれが目の前にぽっと見えたんですね、タンクローリー車。あれ、ということは向こう側の車線はあけているんだな、こういう思いで、しかも、その石油を積んだ、満載しているのか空か知りませんけれども、それが目の前を通った瞬間に総理大臣の車が通っていく、その一団が通っていったわけですね。

  この国の警備というのは一体どのような基準で行われているのか、どのような基準で警備をされ、どのような基準で首都高をとめる、首都高をとめるということはすなわち国民の利便性をその分損なうわけですから、そこまでしてでもとめるということでありますが、まず警察庁、どういう基準で高速道路をとめるのか、簡単に教えてください。お願いします。

○ 末井政府参考人  通常、総理大臣等が車両で移動される場合には、一般車両とともに走行をされておりまして、特別の交通規制は実施しておりません。他方、その時々の警備情勢や道路状況などを総合的に判断いたしまして、総理等の車両が一般車両とともに走行する場合に不測の事態を招き、交通の危険を生ずるおそれがあると判断される場合には、入路における短時間の通行禁止の交通規制を実施し、交通の安全と円滑を確保することとしております。

  なお、一般交通に与える影響を考慮いたしまして、交通規制は必要最小限のものとなるよう努め、交通情報板、ラジオなどによる広報を実施しているところでございます。

○ 市村委員  要するに、総理大臣がふだん移動するときは高速道路はとめていないんです。私は、それはありがたいというか、国民にそんなに迷惑をかけてはいけないという思いだと思いますが、では、なぜあのときもそういうふうな配慮にならなかったかというと、今警察の方がおっしゃったように、要するに外遊の日だから特別な配慮をされたということだと思うんです。

  しかし、官房長官、実は私がここで申し上げたいのは、恐らく総理大臣の方から、いや、こういうことで、私が外遊するだけでそういうふうにとめる必要はない、そういうことを官房長官を通じて警察の方に伝えてほしい、あえて総理大臣がこうお話をすれば、警察の方も、それは総理大臣御本人がそうおっしゃるなら、もちろん総理大臣の車一台で行けということじゃないですよ。当然後ろと前と横ぐらいはパトカーが囲んでいくはずだと思いますから、その前にまたいろいろな黒塗りの車が何台も連なっていくはずでしょうから、それでもいいと。ふだんそうしているんですから、外遊のときだけ別に限る必要はないと。しかも、羽田空港に向かうときはほとんど込みませんから、私の経験上も。ほとんど込みません。だから、そんなに時間も変わりません、閉めようがあけようが。変わっても七、八分だと思います。ぶっ飛ばせば十分ぐらい変わるかもしれませんけれども。

  だから、そういうときに、やはりこれから福田内閣におかれましては、余り国民に迷惑をかけるのもあれだから、外遊のときとかも余り配慮しなくていいぞぐらいのことを官房長官の方からおっしゃっていただくぐらいのことはならないのかと思いますが、いかがでございましょうか。

○ 町村国務大臣  その都度その都度で最も適切に対応しているものと思います。

○ 市村委員  さっき申し上げたように、もし徹底するんだったら反対側車線もとめないと、警備上、何のために警備しているのかということになると思います。特に、目の前で、石油が空だったのかいっぱいだったのかわかりませんけれども、目の前に通っているわけですから、もし総理大臣をねらおうと思ったらば、あれを爆発させればいいわけですね、そこで。そういうことも含めて、中途半端だと私は思います。その辺でまたぜひともお考えいただきたいと思います。

  実はこの問題、今から話をする問題とちょっとかかわってくるんです。というのも、前総理である安倍さん、九月十二日に突然御退任されることとなりました。実は私、その一週間ぐらい前に記者さんが来られて、いや、市村さん、どうも安倍総理はおかしい、言動がおかしいです、こういうふうなことをおっしゃっていただいた記者の方がいらっしゃったんです。官邸付の方だと思います。ということは、周りはもうおかしいと思えるような雰囲気があったはずなんですね、一週間も前から。しかも、安倍総理大臣には医務官もついていらっしゃった。また、周りには官房副長官を初めいろいろな方がついていらっしゃったわけですね。それで、結果として、御本人が突然やめると言ってみんなでてんやわんやになってしまったということなんですが、私は、これは国家統治機構上極めて憂慮すべき、危機管理上もこれは極めて問題があることだと思う。

  すなわち、一国の総理大臣も、周りにあれだけ人がいながら気づかないというか、気づいてもそれをどうにもできないというか、これはある意味で、それは、前の官房長官、町村官房長官はあのときの官房長官じゃないわけですから、答えるべきことじゃないと思いますが、しかし、大きな観点から見ると、一国の総理を守れないということであると、一体、そういうセンスの内閣であったら、それは国民を守ろうという気にはならないはずなんですね、これ。だから、私は極めて憂慮すべき事態だとあのとき思ったんです。

  官房長官、いかがでしょうか。御感想をお聞かせください。

○ 町村国務大臣  平成十二年でしたか十一年でしたか、小渕総理がやはり公邸の中でおぐあいが悪くなられたということで、急いでそのまま病院に行けばよろしかったのかもしれないが、どうも翌日病院に行かれたということで重大な事態を招いてしまったということを契機にしまして、官邸の総理の健康管理のあり方というものを平成十二年六月に実はまとめたわけでございます。そこで、常時お医者様にいていただこうということで、交代交代ですが、常にお医者様が一人と看護の方がお一人、二十四時間体制でいる。そして、国内、海外の出張のときにも随行をしていくということが決められました。それ以外にも、あと個人的なかかりつけのお医者さんというんでしょうか、そういう方が御一緒に海外の場合は行かれるケースもあるようでございます。

  確かに、これは国家の危機管理として大変重要なことだろうと思います。他方、総理とはいえプライバシーにかかわるというような面もありまして、その兼ね合いといいましょうか、なかなか難しいことがあるんだろうなと思います。

  安倍総理の場合はどうであったのかということは、私もちょっと正確にはよくわかりませんが、当然周りの方々は非常に気を使っておられたんだろうと思います。与謝野官房長官も、当時その職にあって大変御留意をされたんではないかなと思うんですが、最後は御自分の判断ということもきっとあったのではないかというふうに推測をされるわけであります。

  いずれにしても、健康な状態で総理大臣が執務をするということは大変重要なことだと思っておりますので、私もおそばにいる者として、最大限の注意と関心を払っていかなければいけないとみずからに言い聞かせているところでございます。

○ 市村委員  この国の今の体制というか、あり方というのは、確かに、何か起こったらそれに対処するということでは、そういった意味ではそれなりにきちっとやっているんだと思いますが、先ほどのいわゆる高速道路の要人の通行のあり方にしましても、何となく、何となくというか中途半端だと私は思う。徹底していないという思いなんですね。やはり、そこに裏打ちされた哲学というか考え方というか、これが筋が通っていないんじゃないかなと思うんですね。

  今、町村官房長官は総理大臣にもプライバシーがあるとおっしゃいましたが、もちろんそれはあるでしょうが、しかし、総理大臣の立場というのは、私はやはりそういうものをもっと超えたものだと思っていますし、どなたが総理大臣であろうと、たとえどんな憎い人が総理大臣をやっていようが、総理大臣にある方を徹底的に国家として守るというのは、これはもう当たり前の話でありまして、どうもこれは雰囲気がおかしいと思ったら、本人がどう言おうが、やはりちょっと一遍入院してほしいとか、ちょっと病院に行ってほしいとか検査を受けてほしいとかということで、その間、それこそちょっと検査入院しますとか何かしらの、またその他の理屈をつけて、無理やりにでもこれはやらなくちゃいけない。

  それは、総理大臣御本人というよりも、いわゆるこれは内閣だと思うんですね。内閣が全体として動いているわけですから、その顔をあんな形で突然失うということでは、これは本当に、その当時みんなで、こんなのあり得ないぞ、もしこんなやめ方をする総理大臣が登場する小説があったら、みんなばかにするだろうな、こんな人いないよと。まさに事実は小説より奇なりでありまして、もう本当に小説でも書かれないようなやめ方をされることになってしまった。それは、もう本当に、安倍前総理大臣の問題というよりも国の統治機能の問題、危機管理の問題としっかりとらえるべきことだというふうに私は思っております。

  ですから、ぜひとも今のこの福田内閣におかれましては、福田総理大臣の御健康等々、雰囲気はもう周りの皆さんよく見ていただいて、二度とああいうことがないようにお願いをしたい。そうしないと、対外的に大変に、極めておかしな国だというふうに言われます。

  それから、官房長官はもう行かれなくちゃいけないので、最後に一点だけ官房長官にお聞きしたいんですが、今まで私はこの内閣委員会を通じて、公益法人を含むNPOの改革についてずっといろいろ議論させていただき、提言をさせていただいております。それで、そもそもこの公益法人改革というのは、最初内閣官房でやっておったんです。今、内閣府に公益認定等委員会という形で移っていまして、それこそ、さっき泉委員の議論でも、内閣官房なのか内閣府なのかというのをやっていらっしゃいましたけれども、もともとは内閣官房だったんです。

  そのときに議論されていた方向性は、この場でも私は申し上げましたが、極めていいものだったんです。一般的な非営利法人制度をつくりましょう、準則主義的で、いわゆる登記で法人格を取って、法人格取得と税制優遇の話は分けて考えましょうということで、極めて私が提言をしているのに近い話で、内閣官房のころはあった、最初のころはあったんです。

  ところが、いつの間にか、だんだんだんだん、一般的がとれちゃいまして、一般的非営利法人制度が非営利法人制度に変わったと思ったら、非営利法人制度という言葉も消えて、一般財団、一般社団というふうになっていく過程があったんですね。

  この話というのは、今我が党でもNPO、公益法人を含んだNPOの話については精力的にいろいろ議論させていただいておりますが、やはり民の公のセクターをつくるという大変大切な議論だと私は思っています。

  ですから、ぜひとも官房長官に、これまでの経緯は余り御存じないと思いますが、なぜ最初の志がかくも曲がっていくのか、もう一度改めて町村官房長官の方からちょっと御説明いただきたいと存じます。

○ 町村国務大臣  この公益法人制度改革は、平成十四年三月の閣議決定において動き出したわけでございます。そして、次第次第に、特定非営利活動法人、いわゆるNPO法人をどう位置づけるかということについて見直しが行われる中で、私も自民党の中で実は税制の関係をやっておるものですから、随分その過程でNPOの皆さん方ともお話をし、お話を聞いたこともございます。

  実は、NPOの中にもいろいろな御意見があるということもよくわかりました。そして、多くの方は、やはり認証という簡単な仕組みで法人の設立ができるということは大変に便利だし、また、定着してきているということも一つありました。それから、もう一方で、NPO法人の関係者からも、新しい公益法人制度と同じ制度に組み込むということに大変強い反対があったというのも事実でございます。

  そんなようなことから、一般的な制度とは別に、学校法人であるとかあるいは福祉法人であるとかいう特別のジャンルと同じところにNPO法人も置いておこうではないかというのが現在の分類の姿になってきている、このように理解をしておりますので、ある種、ちょっと便宜主義的な扱いになったのかなという気も率直に言っていたします。しかし、これだけ、もう三万二千を超えるNPO法人があるという現状と、また、その中で、有力な皆さん方の御意見もそういう方向でかなり強く上げられたという現実を踏まえると、今のようなおさめ方にするのも、いわば現実的な解決、対処方針なのかな、このように私は受けとめているところであります。

○ 市村委員  またぜひともこのことを議論させてください。

  きょう、いささか便宜的かなというふうにおっしゃっていただいた言葉は、私は、大変素直に、前向きにありがたい言葉だなと。やはり何かおかしいぞとちょっと思う気持ちでも持っていただけているというのはうれしい話なんです。この辺については、ぜひともまた改めて時間をとって。今から岸田大臣とこの辺をもうちょっと深く、深くというか別の観点から議論させていただきますので、官房長官、もしよろしければ、もうきょうはこれでよろしゅうございます。

  それでは、せっかくですから、流れもありますので岸田大臣と、この続きについてのお話をさせていただきたいんです。

  今、公益認定等委員会ができました。ここで今後、いわゆる公益法人、民法法人、これが、民法三十四条が廃止されて、主務官庁の許可主義からいわゆる登記における法人設立ということにこれから変わっていくわけです。一般社団、一般財団というふうに区分がされていきます。税制はこれからです。その中で、今後、公益認定等委員会で、これまでの公益法人を一個一個洗い出していこう、洗い直していこう、こういうことをされるということであります。

  きょう渡辺前大臣もそこに座っていらっしゃいますが、議論させていただいたことがありまして、これは私の経験、私もちょっとNPOを支援するNPOの基金に三年間勤めていたことがありますので、いかに小さなNPO一つといえども、その組織の実態をきちっと把握して、そしてそこに適切なアドバイスをしながらお金を有効に使っていただくということは、たった一つの団体をやろうにも大変なんです、これははっきり言って。

  それを、もうここまで、ある種天下り先の権化と化したような公益法人一個一個をやっていくというのは、私は、恐らく公益認定等委員会の役割じゃないと思っているんです。公益認定等委員会の役割というのは、もっと大所高所から、公益とは何ぞやということをしっかり議論していく場所だと私は思っています。

  そして、渡辺大臣、うなずいていただいているのでうれしいんですが、やはり渡辺大臣がやろうとしているところで、その切り口から天下りをばさっとやっていただいて、天下り先の権化と化しておるような公益法人はばさばさと、これはある種、特命捜査官みたいなものをつくって、公益法人Gメンみたいなものをつくって、こっちはこっちでばさばさとやっていく。それで、公益認定等委員会は、そういう荒仕事ではなくて、まさに公益とは何だ、一体現代における日本で公益とは何ぞやというところを格調高く御議論いただいて、訴えていただき、そしてその観点から、公益活動を行うNPOに対して、よし、税制優遇を与えていこうとか、こういう議論をしていただくべきところだと私は思います。

  だから私は、今の流れからすると、公益認定等委員会で、例えば今、国と地方を合わせて二万六千、二万八千ぐらい公益法人があるわけです。これを一個一個つぶしていくのは、はっきり言って無理です。では、私の提案は何かといいますと、新規参入をやりやすくして、つまり競争によって淘汰していく。つまり、いいサービスを提供するところには、お金も集まれば人も集まってくるんです。競争によって淘汰していく方がいい。

  一個一個今の公益法人をシラミつぶし、僕は、まさに渡辺大臣は御苦労されていると思います、公益法人どころか、今はもっと手前で御苦労されているはずですから。もっと伏魔殿みたいなところへ行って、いや、私たちは民間ですからというところへ行って、今、官僚機構ですらできないでなかなか苦しくていらっしゃるのに、伏魔殿のようなところへ行って、さあといったって、はっきり言ってこれは無理です、私の経験からも。二万八千なんて、とてもとてもこれを正していくことは無理です。やはり一番いいのは、新規参入を促して、NPOの世界にも競争を起こして、そして、そこで淘汰していくことが私は一番望ましいと考えております。

  岸田大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

○ 岸田国務大臣  まず、市村委員におかれましては、この非営利法人制度につきまして、これまでもさまざまな問題提起をされ、また熱心に取り組んでこられたということを伺っております。こうした御努力に心から敬意を表し申し上げながら、お答えをさせていただきたいと思います。

  まず、公益法人制度全体の流れにつきましては、先ほど官房長官から答弁があったとおりでございます。平成十四年三月の閣議決定に基づいて、抜本的かつ体系的な見直しを行う、こうした閣議決定が基本にあるわけですが、そういった中にあって、現状、例えば特定非営利法人活動については認証という簡易な仕組みで法人の設立を可能とし、ボランティア活動等を支える制度として社会に定着しているところであります。

  こうしたボランティア活動を盛んにするための基盤として、引き続き見守り、そしてはぐくむ、こうした態度を大切にしたいということになったわけですし、そして、それ以外にも、例えば社会福祉法人あるいは学校法人、こうした特別法によって設立されている法人につきましても、少し取り扱いを、一律ではなくして考えていかなければいけない、こういったことが議論をされて今日に至っている、こういった流れでございます。

  しかし、認定委員会においての公益認定の作業等は大変な作業であるということ、これは御指摘のとおりだというふうに思っています。国所管公益法人だけで現在約六千八百以上だというふうに聞いております。五年間でこの移行作業を行うということでありますので、一年間で約千四百弱、一週間で約三十法人弱処理していかなければならないということでありまして、これが大変厳しい環境の中にある、移行措置への対応は相当な業務量になるということ、これは御指摘のとおりだというふうに思っています。

  しかし、今、認定委員会におきましては、このガイドラインの策定ですとか事務体制の整備、ITの活用、さらにはそうした体制を支えるさまざまな機能強化ですとか予算ですとか、いろいろな工夫を検討しているところであります。ぜひ、しっかりとした環境を整備することによって、迅速な審査、円滑な審査が進むように努力しなければいけないと考えているというのが現状の認識でございます。

  ぜひ、民による公益の増進を果たしていくための環境整備、効果が上げられるように、今の状況の中で最大限努力していきたいと考えておりますのが私の立場でございます。

○ 市村委員  これについても、またぜひとも議論させてください。

  僕は、岸田大臣は、きょうのところはやはりまだ官僚の皆さんの説明の中でお考えだなと思いますが、しかし、議論していただけたら、いかに今おっしゃったことが、そうか、現実というのは難しいんだなということは多分御理解いただけると思います。ただ、議論は、きょうはもう時間がないので、またぜひとも改めてさせていただきたいと存じます。

  それで、この関連ではないんですけれども、ちょうどお隣に渡辺大臣がお座りいただいていますので。

  いかがでしょうか、大臣、前の公務員制度改革の議論のときも、私は率直に言って、公平に見て、別に私が民主党だからじゃないんですけれども、民主党の法案の方がいいかなと思っていました。しかし、民主党の方からも本当にやるんですかといろいろ疑問を呈しました中で、渡辺大臣は、絶対やるんだ、こういう力強いお言葉があったので、では、ぜひとも頑張っていただきたいなという気持ちはあったし、今でもあるんです。

  しかし、ちょっと昨今の報道を見ていますと、何か後退したような印象を受けざるを得ないし、前回の大臣表明のときは岩盤を打ち破るという力強い言葉があったんですが、この前の大臣表明は何かちょぼちょぼというような感じのもので、えらいトーンダウンされたんじゃないかということで、率直に、その辺はちょっと残念な気持ちでおります。

  ただ、実はこの公益法人のことも絡むんです。結局、ここが受け皿になって、おかしなことになっているんですね。前から申し上げているように、民法三十四条というのが今度廃止されることが決まっていますが、これが根拠法となって、官僚の世界は何でもできる、自分たちの都合のいい公益法人をどんどんつくって、そこに天下りをしていく装置というかそういう仕組みをつくっていっちゃったんですね。民法三十四条のおかげでできちゃったんです、あれが根拠法でしたから。それを削除したことは、僕は政府としては大変御英断だと思っていることは再三申し上げているとおりです。

  しかしながら、ちゃんとやらないと、今の岸田大臣がおっしゃっていただいたようなことでやっていくと、結局できないんですよ。できないで中途半端で終わります、さっきの危機管理の問題と同じように。できないことをやろうとしたって、できないんです、無理なんです。週に三十個も無理なんです。本当に無理です。あの仕事をやっていただければわかります、私は三年やっていましたので。

  だから、できないことをやるよりは、できること、何ができるのか、どうしたらもっとよくなるのかということを考えていただいた方がいいわけでありまして、そこで、また改めて渡辺大臣の御決意をお伺いしたいと思います。

○ 渡辺国務大臣  私がトーンダウンしているとかいうことは決してございませんで、法律案が通る前と通った後の違いではなかろうかと思うのでございます。

  つまり、今現在、我々は、法律案を通していただいて、その法律に基づいてセンターの制度設計にかかっております。基本的なコンセプトは、まさに天下りという一種の統制価格の再就職をやめる。本人も断れる、受け皿も断れる、であるがゆえに市場価格で再就職をしていく。つまり、公務員としての知識、経験、能力、実績、こういったことを活用する知見活用型の再就職をあっせんするのがまさに官民人材交流センターであるということなんです。

  ですから、これは天下りとは根本的に違う話でございまして、まさにこういうことが普通に行われるように、そしてこのセンターが、今やっている統制型のあっせんのトンネル機関にされないように、今鋭意制度設計をしているところでございます。

○ 市村委員  これもまたぜひとも議論させてください。

  それで、きょうは増田大臣がお見えですが、今度、増田大臣の担当で、総務大臣としてじゃなくて内閣府関係の担当大臣の事業として、実は今、前国会で、もちろん目的は限定されていますが、私企業から私企業への寄附に対して税制優遇を与えるという、これは、渡辺大臣が苦心の作だと言って、大分議論させていただいたこともあったんですが、私からすると、とんでもない、世界にどこにもない税制をこの国は入れているんです。もっと言えば、いわゆる企業の一般寄附金枠というのがありますから、これも本当はないんですけれども。とにかく、私企業から私企業への寄附という概念すら本当はあるかどうかわからないときに、私企業から私企業への寄附に対して税制優遇を与えるということで、これは私は言語道断じゃないかというふうに申し上げておるところであります。

  ただ、今回、個人から私企業に寄附をした分まで、目的限定ですけれども、税制優遇を与えよう、こういう話なわけです。実はさっきの議論、NPOの議論もそうなんですが、NPOですら、そういう団体というのはこの国に千もないんですよ、そんな団体は千もないんです。もちろん、NPOの場合は目的限定じゃありません。ただ、そのNPOが本来持っている目的は限定されています。最初に趣意書みたいなものをつくりますから。こういう団体、ミッションを持っていますということでありますから。

  ただ、やはりあり得ないことで、ああと思って、まあしかし、苦心の作だと。それなら、それを逆に逆手にとって、ではNPOのものも認めた方がいいという主張を私はしておりますけれども。あり得ないものをまたさらに強固にしていくようなものを本当にやっていいのかどうかというのは非常に私は疑問に感じますが、増田大臣の御見解をお聞かせいただければと思います。

○ 増田国務大臣  今、寄附税制について、特に来年度に向けての改正の要望の御質問をいただきました。

  寄附者について、法人に加え個人を含めるように今要望を行っておりますが、これの取り扱いですけれども、現状について言えば、現在、慎重にこの内容について検討しているということであります。

  いろいろ論点があると思いますが、法人と法人の間の寄附について公共団体が十分に関与するような制度、このあたりがいろいろ御苦心をされた跡だろうというふうに私は思っておりますけれども、さらにこれに個人を加えるとなれば、またそれはそれでいろいろ理屈も必要になってくるだろうということがございます。

  そういったこともありまして、まだそうした要望については議論が始まったところですけれども、私として、今現在、その取り扱いについてはいろいろな観点から慎重に検討しているという状況でございます。

○ 市村委員  すべからく、きょうの話、最初からの話は、私は、やはりどうも筋が通っていないというのがあると思うんです、この国は。一体どういう国なのか、どういう筋でこの国は動いているのかというのが見えないんですね。NPOのことも本当にそのことの一つなんですけれども。だから、やはり私は、その筋をどこに置くかということをしっかり考えていかなきゃいかぬというふうにこの議論を通じても思うわけでございます。

  あと、実は後で警察の方に行くんですが、もう一点だけちょっと増田大臣にお聞きしたいのは、今度、駐車違反の駐車監視員というのができまして、今どんどん全国でそういうことで駐車監視員がふえていって、ある種、良好な町づくりに非常に有効な手段であったというふうに評価できないことはないです。

  ただ、そのときの違反金。反則金の方、つまり、私が駐車しましたと名乗り出た方は反則金なんですが、名乗り出ないとこれは違反金なんですね。それは都道府県に行くんですが、ではその額は幾らなんですかと聞いたら、実は統計がないというんですね。

  総務大臣としてではないんですけれども、僕は、総務省でやはりこれは統計をしっかりつくるべきだ、こう思うんですが、前知事というお立場からも、一言お答えいただければと思います。

○ 増田国務大臣  実は、総務省で行っている地方財政状況調査というものがございます。公共団体に入ってくる税制につきましてはここで調べているんですが、都道府県の放置違反金収入額については、都道府県の歳入の中の雑入の、このまたさらに内数という形になっているんですね。ですから、放置違反金そのものの収入額は現在総務省が把握をしていない、これが今の実態でございます。

○ 市村委員  この国に国家統計局というのがあったかどうか、ちょっと今あれですけれども、やはり統計というのは極めて大切だと思います。政策を評価するには、やはり統計がしっかりとないと評価できないのですね、事後チェックも。これが本当に有効だったのかどうか、あと、財政面でもこれがどれだけ寄与したのかとか、それが一体何に使われたのかとか。それがそういうことだと、非常にチェックしづらいというか、これも極めて筋が通っていない国のあり方だ、こう思います。やはり国家統計局のようなものを本当はしっかりつくって、こういうことはきちっと統計をとっていくということが求められていると思います。

  ここまでで、もう泉大臣以外の大臣はこれから大丈夫ですので、もしお時間があれでしたらどうぞ。これからは泉大臣と集中的にやらせていただきますので。

  それでは、残りの時間、駆け足で警察関係の方に参ります。

  まずは、今の駐車違反のことからいきますけれども、前にもこの委員会で、要するに、駐車監視員を雇う会社の中に駐車場会社、駐車場を経営している会社があるということで御指摘申し上げました。これはゆゆしき問題である、つまり、利害が相反するものがやっているというのはおかしいと。すなわち、これはその地域の取り締まりを強化すればするほど駐車場がもうかるという仕組みですから、こういうことは問題だと。そもそも株式会社というものについても問題があると言っているのに、そういうことはおかしいということは指摘しておりましたが、その後、どうなりましたでしょうか。

○ 末井政府参考人  法制定時にその御議論を提起されたというふうに記憶をしております。

  現在でございますが、放置車両の確認と標章の取りつけに関する事務、これの受託法人につきましては、いずれも、道路交通法上の欠格事由に該当せず、都道府県公安委員会の登録を受けた上で、都道府県警察において、地方自治法等関係法令に基づいて、手続でございますが、公平性、透明性及び競争性の確保に留意しつつ、競争入札により選定されたものと承知しております。

  受託法人による確認事務につきまして、法律上公正に行われなければならないこととされているとともに、委託する警察署長があらかじめ策定、公表いたしましたガイドラインや、事前に警察署長の承認を受けた巡回計画に沿いまして、つまり歩合制ではなくて、巡回をするという巡回計画に沿いまして、法令の規定など、あるいは警察署長の指示に従って行動することとされているなど、いろいろな制度がございます。

  こういった仕組みのもとで、受託法人に対して厳正な指導監督を行うことによりまして、公正な確認事務の遂行が確保されているものと私どもは認識をしております。

○ 市村委員  それはそれで、もうそれはわかっているんです。それは当然そうでしょう。

  だから、私が申し上げているのは、その上で、利害が相反することを一つの組織がやっているということですよ。結局、駐車場をもうけさせようと思ったら、周りの取り締まりを厳しくすれば駐車場はもうかるようになっているわけですから、常識で考えて。そういうのはだめじゃないですかと申し上げているんですが、だめだと思われないということで、それを一言でお答えください。それでもいいということですね。

○ 末井政府参考人  そのような形でもうけているという認識を持っておりませんで、そういうことがないように、私どもは、法律上公正にやってくれという形をきちんと施行し、そしてガイドラインに従ってやりなさい、それを警察署長がきちんと監督するという仕掛けでやっております、こういうことでございますので、ちょっとすれ違いになりますが、以上でございます。

○ 市村委員  李下に冠を正さずということだと思います。

  次に、その取り締まりのあり方なんですが、本当にちょっと、たまたま生理現象でトイレに行きたいということで、五分以内で帰ってきてみたら、もう取りつけられたということがありました。私も、この委員会で前に、これは法律ができる前の議論で申し上げておきました。過度な取り締まりにならないよう気をつけてくださいということを申し上げておったんですが、どうもそういう事例があるようでございます。

  これについて国家公安委員長の方から、余り過度になって、もちろん危険なところにとめていって長時間帰ってこないのはだめですけれども、ちょっと生理現象で行ったことに関して、五分以内に帰ってきているのに、さあさあというのはちょっとおかしい。普通に大体、写真を撮って処理していたら五分ぐらいたっちゃうんですね。そういうことで、よほどぱっと行ってぱっと帰ってきているとしか考えられません。

  これについて、どういうお考えでいらっしゃいますでしょうか。

○ 泉国務大臣  駐車違反については、いつから違反の状態になっておるかというようなことがなかなかわからないところもありますけれども、今先生御指摘のように、間近に運転手さんがいらっしゃるかどうかとか、あるいは移動するように指導する、あるいは確認標章を取りつける前に運転手が戻ってきた場合、そういう現場の状況に応じて、先生が御指摘のように、たまたま生理現象で少しの間車を離れたというような事態であれば、そのことをもって取り締まるということには多くの国民の御納得をいただけないと思います。

  しかし、駐車違反はやはり厳に取り締まっていくという一方の大切な役目もございますので、そこは現場で適切な判断をしていくようにしてまいりたいと思います。

○ 市村委員  もうちょっとやりたいことはたくさんあるんですが、きょう、本当は内閣委員会と直接関係ないんですが法務省さんからも来ていただいていますが、まず一点、戸籍の電子化に伴ういわゆる亡き子のデータがなくなってしまうという件です。これについては、希望者のみでいいですから、それを入れていただけるということがやはり私は必要だと思いますが、これも一言、御見解をください。

○ 倉吉政府参考人  ただいまの問題でございます。

  紙の戸籍からコンピューターに移行するときに、実は亡くなったお子様であるとか、それから、これだけではございませんで、過去に認知をしたことがあるとか、離婚をしたことがあるとか、養子縁組を離縁した、このような事実は過去の事実でございまして、戸籍の謄抄本をとって証明するときは現在の事項だけを証明すれば通常は足りるということで、そういうものは移記をしないという取り扱いをいたしております。これは、移記に要する、電子化するための費用を節約するということももちろんございますし、その電子化の手続を迅速にするという趣旨でございます。

  それで、もう既に委員御承知のとおりでございますが、これは紙の戸籍を全部なくしてしまうということではありませんで、紙の戸籍は残します、百年間保存いたします。したがいまして、亡くなったお子さんがいるんだということを第三者に対して証明したいというときは、ぜひオリジナルの、紙の戸籍の方の謄抄本をとっていただきたいというのが我々のお願いでございまして、委員御指摘のとおり、希望のある方は何とか融通をきかせてやれよ、このお気持ちも、実は委員からいただきましたそういう立場にある方の要望書を私読ませていただきまして、その心情はよく理解できるのでありますけれども、戸籍というのはやはり国全体の、国民の身分関係を公証する帳簿でございますので、やはりある程度統一的に扱うということも必要でございます。

  そのことと、紙の戸籍が残っているということの兼ね合いから、ぜひ紙の戸籍の方を利用していただくということでお願いをしたいというのが今の現状でございます。

○ 市村委員  またこれも議論させてください。今の御見解はわかりました。

  また、無戸籍児、いわゆる三百日規定の関係で無戸籍児がいるということ。一部戸籍がとれるようになったということが前国会のことでございましたけれども、いまだに無戸籍児の方がいるということについても、ぜひとも、これはもう答弁は求めません、きちっとまた、やはり終わっていませんので、引き続きやっていただきたいと思います。

  あと二分ありますので。

  現場の警察官の皆さんは、本当に私も頭が下がるくらいにやっていらっしゃいます。ただ、今どうなっているかというと、生活相談がふえている部分があるんですね。言うことを聞かないから、自分の子供をしかってくれないかとか、そんなことまで警察にかかってくるような時代になってしまった。でも、そういうのも一個一個丁寧にやっていらっしゃる姿が見えました。

  特にその中でも、例えば認知症の方が徘回をする、いなくなったということで、かなりの件数がふえてきているということであるようでございます。

  これから高齢化が進むと、認知症の発生率というのは七十五歳を過ぎると飛躍的に確率が伸びていきますから、これから認知症の方はふえていくんですね。そうすると徘回事例もふえてくる。そのすべてが警察に来ると、それこそ警察は対応が大変だと思います。

  だから、例えば包括支援センターといって、ここで議論して、前の漆間長官からも、警察が担うべき役割があればそれは警察が担うことも必要だろうという答弁もありました。だから、警察だけでなくて、例えば民生委員さんとか、地域にはいろいろなそういう福祉関係に携わっていらっしゃる方、社会保障関係に携わっていらっしゃる方がいらっしゃると思いますので、そこともやはり連携をしっかりと、前も議論しましたけれども、深めていくということも提言しておりましたが、その後どうなっておりますでしょうか。お願いします。

○ 片桐政府参考人  お答え申し上げます。

  国民の安全、安心を守るという立場に我々はいるわけでございますけれども、このためには、我々自身がやらなければいけないことと他の機関にやっていただくべきことと、両方あると思います。そのために、我々は、その両者が有機的につながって最大限の力を発揮できるように連携を深めていくということが大事だろうと思っています。

  今の御指摘の高齢者の徘回事案でございますけれども、これは我々日常活動を通じて把握する場合がございますから、そういった場合には必要に応じて一時保護することはございます。ただ、基本的には、これは関係機関、団体においてやはりやっていただくということが必要でございますので、関係機関、団体に引き継いでいくということにいたしております。

  そのために、ネットワークを各県、大分組んでおりまして、今お話がありましたような市町村の役場とか福祉事務所、保健所、救急医療機関とか介護支援センター、民生委員等々とネットワークを組んでおりまして、そういうところに適切に連絡をして引き継いでいくという形をとらせていただいているということでございます。

○ 市村委員  今おっしゃったことが全国でしっかりと機能しているということをまた御確認いただきたいと思います。

  では最後に、駐車違反の取り締まりですね。最後に御指摘申し上げますが、やはり行政罰に徹底した方がいいと思います。一方では、名乗り出ると罰金を払った上にマイナス二点なんです。名乗り出ないと一万五千円で済むんですね。一万五千円というか、大型の場合は違うらしいですが。要するに、名乗り出ると点数は引かれるということで、名乗り出ない方がこれからだんだんふえてくると思います。すなわち、金で片づく社会だということなんですね。

  これも、そもそも今そういう状況になってきているのに、まさに警察までがそういう金で片づく社会というのを助長しちゃいけないと私は思いますので、やはり行政罰なら行政罰、そもそもこれは行政罰にするんだ、行政罰の考え方を取り入れるんだ、良好な町づくりに資するんだということで始めた事業でありますから、原点に戻っていただいて、金で片づくような社会、そういう意識を警察が助長するようなことだけはしないようにお願いして、私の質問を終わります。

  どうもありがとうございました。