report_2004.07.28
- 2004年7月28日(水)
- 厚生労働省・社会保険庁関連施設視察
- 社会保険庁関連施設視察のご報告
- 去る7月28日水曜日、私は社会保険庁関連施設の視察に行って参りました。社会保険大学校、養護老人ホーム清和園、介護付有料老人ホーム・サンテール千葉の三ヶ所を視察いたしました。全て千葉県の施設であります。そこで、野田佳彦衆議院議員、広中和歌子参議院議員、田嶋要衆議院議員、千葉選出の3名の代議士と視察を共にいたしました。
- 私は今年度の通常国会・決算行政委員会(5月18日)で社会保険制度について取り組ませていただきました。(詳しくは、国会発言禄をご参照ください)その中で、サンテール千葉を取り上げたわけですが、書面で数字だけを見ただけでは実態がわからない上に、議論もできないと思い、今回の視察にいたりました。この目で見ることで発言に重みを持ちますし、何より有権者の代表である国会議員の使命であると考えたのです。
- ここでは、視察の様子、施設の実態、問題と改善点、私の意見を述べてまいりたいと思います。
- 社会保険大学校
- この施設は、社会保険庁職員の研修施設です。千葉県の地盤の安定したゴルフ場跡地に建設されました。全国の職員の方が、合宿方式で法知識の習得や情報交換を目的に研修に訪れるということでした。一部マスコミで話題になったゴルフ施設も見てまいりましたが、さほど問題にするようなものでもなく、簡易な作りのものでした。現在は使用を止めていました。むしろ問題なのは広大なグラウンドと体育館なのではないでしょうか。社会保険大学校では、研修中の体育の授業もあるようですが、使用頻度は低いようです。このような施設は地元の方には開放されていないのが現状です。社会保険大学校は皆様の社会保険費により建設された国民の財産であります(バブル期ではありますが建物と土地代合わせて107億円が投じられました)ので、広く住民の皆さんに開放されるのが筋であり、行政のあるべき姿であると申してまいりました。職員の方からも直ちに検討するというお返事をいただきました。
- 養護老人ホーム 清和園
- この施設は高齢者サービス総合センターと称しまして、介護老人福祉、短期入所生活介護、在宅介護支援、通所介護等のサービスを行っている民間の施設です。70年に亘る歴史があり、高齢者介護に対する理解と知識があります。こちらの施設が抱える問題というのはまさに日本の抱える少子高齢化問題、医療福祉問題と直結しているものでありました。家庭としては老人介護の負担を施設によってなんとか軽減したい。政府としては老人医療費の面から病院よりも施設で面倒を見てもらいたいが、財政的に補助を出すのは厳しい。このような双方からの板ばさみに、老人介護施設は悩まされているということでした。多くの老人介護施設は非常勤パートの増員により苦しい経営を切り盛りしている状況ですが、この清和園さんは、質の確保・情報の共有化という観点から何とか正社員を増やす方向で努力しているということでした。このような老人介護施設の職員の方は、サービス残業が当たり前の就労環境にあります。このような状況を改善するには、国庫から資金を捻出するほかありません(財政上の無駄を省いていくのは言うまでもありませんが)。職員の方も、社会保険料で現在の制度を維持していくのは不可能とおっしゃっていました。民主党の掲げる「社会保障目的消費税」の早期導入へ力を注がねばならないと感じました。
- 施設の中を視察させていただきました。老人介護用のリフト付浴場も体験させていただきました。日本人は風呂といえば、浴槽につかるのが常識ですから、お風呂の時間の職員の方の苦労は大変なものであると実感いたしました。腰痛は職員の方の持病であるそうです。このような現状を改善するためにも、財政改革を始め、諸問題に取り組んでまいらねばならないと感じました。
- 介護付有料老人ホーム サンテール千葉
- この施設は私の国会答弁において言及したところでございます。坪当たり240万もかけられた施設とはどういうものであるのかと、視察に臨みました。
- 建物は社会保険庁の財源で建設されました。しかし、運営は財団法人厚生年金事業振興団が運営しております。社会保険庁からの委託運営です。減価償却がそもそもの会計に含まれておりませんでした。建物は国のものであり自分たちは委託運営を任されているだけであるということでした。家賃収入や入居一時金の収入が国庫に返ってこないのであれば、この建設にあたり投じられた90億円ものお金が、わずか120人の住居人にしか還元されていないということになります。政府のずさんな税金の使い方に憤りを超えて空しささえ感じました。入居された方は、国や施設を信じて入居を決断されたはずです。にもかかわらず、政府・与党は年金財源捻出のために社会保険庁関連施設の売却を示唆しています。住民の方はさぞや不安な生活を強いられていることでしょう。このままでは、住民や国民のみなさんは納得できないでしょう。私は政府にこのような政策の説明を求めつづけてまいります。
- 施設を視察させていただきましたが、建物の老朽化や設計ミスが見られました。例を挙げると換気のシステムなどの不備による廊下の蒸し風呂状態です。地震対策のシリコン樹脂の腐食もありました。大金をつぎ込みながらできたものはこの程度かと嘆かずに入られませんでした。この現状も被委託団体の国民の施設・財産を維持するという観念の欠如に他なりません。また、計画当初がバブルということで、入居一時金の運用による利子収入を当方は見込んで家賃設定を行ったため、思うような収益が得られておらず、それに加え昨今の社会保険庁批判による政府の社会保険施設費の引き締めにより、建物修復費の捻出がままならない状態だといいます。責任は政府・与党に在ることは間違いありません。国会で追求していこうと決意を新たにいたしました。

- 今回の視察にあたりまして、私は現地現場主義を改めて実感いたしました。国民の皆様の代表として国会で仕事をさせていただくものとして、やはり現地に足を運び、自分の目で見て耳で聞いてくるということを実践して、始めて国民の政治があると思いました。代議士として、実体験を国政に生かすというスタンスを忘れずに日々の仕事に精進いたします。